知っていれば快適!フィールド豆知識 No.1着脱できるリールスプール
賢い利用法と現場での注意点

長年釣りをしていると当たり前のことでも、釣りを始めて間もない人にとっては「目から鱗!」「そうだったのか!」という、ちょっとしたノウハウをお届けするのが今回からスタートするこのコーナー。釣果に直接かかわることではないけれど、アナタの釣りが快適になるかもしれない!? ほんのちょっとの工夫とアイデア。
第1回はスピニングリールに関する豆知識。

ベールにラインを通し忘れて仕掛をつないでしまったら……

ある日、まったくの初心者と釣りに出かけたときのお話。「サオのトップカバーに細い棒が付いているでしょ。その先端の穴にミチイトを通して引き抜けば、一気にサオのガイドにイトが通せますよ」「ああ、なるほど、これ便利ですねえ」と、ここまではよかったが、彼がいざ仕掛を結んで釣り開始となったとき、「あれ? リールが巻けませんよ」と訴えるような目で私を見つめる。

「そんなはずないでしょ?」と彼が手にするスピニングリールを見るとベールにミチイトが掛かっていないだけだった。「ああ何だ、そのベールのローターにイトを掛けておかないとダメですよ」と当たり前のことを指導する。

そこで彼がとった行動が……。これが本題。何と彼はせっかくサオのガイドを通して結んだ仕掛を切ろうとしたのだ。「ああっ、ちょっと待って!」と思わず制止する。そう、彼は「スピニングリールのスプールを取り外す」という発想がなかったのだ。もしくはリールの構造を理解していなかった。

もしベールにミチイトをかけ忘れてもスプールを一旦取り外してからベールをオープン。スプールを再装着しベールを戻すだけでベールのローターにミチイトが掛かった状態にできる。「何だ、そんなの当たり前」「誰でも知ってるよ~」という声が多いに違いないのだが……。まあ、ご存じでしたよね?

ベールにラインが掛っていない状態
①ベールにラインが掛っていない状態。仕掛を切らなくても大丈夫!
スプールを取り外し
②スプールを取り外し……
ベールを起こす
③ベールを起こす(オープン)
スプールを再装着
④スプールを再装着
ラインがベールのローターに掛かった状態
⑤ベールを戻せばラインがベールのローターに掛かった状態にできる

外したスプールが海にポチャン……知らなかったばかりに起こった悲劇

そんな初心者の友人との釣行2回目。彼はまたしてもベールにミチイトを通し忘れて仕掛をセット。「ああ、またやっちゃいました。でもスプール外せばいいんですよね~」と、さすがに学習。もう見ていなくても大丈夫だろうと彼から目を離した次の瞬間、ポチャンと何やらブッタイが海中に飛び込む音。

「ぎゃー落としちゃいました」そう、彼は外したスプールを海ポチャしてしまったのだ。幸いにも仕掛をセットした後だったので「何やってんですか! とにかく手元のミチイト手繰ってスプール回収しましょう」と指示。「さあ頑張って! 150m手繰ればスプール引き上げられるでしょ!」というと彼は怪訝そうな顔をする。「どうしたの?」と聞いてみると「手繰ってもスプールは上がってこないですよ~」という。

「??????」最初は意味が分からなかったが、すぐに疑問は解けた。実はリールにミチイトを巻く際、彼はミチイトの端をスプールに結び付けていなかったのだ。つまりミチイトを手繰りきってもスプールは空しく海底のストラクチャーになる運命。別途購入すれば数千円のスプールが、まさに水の泡。

「結ばずにイト巻いたの?」「うん、滑るので苦労しましたよ~」「そりゃそうでしょ!」「普通は結ぶんですか?」「はい」という笑い話。さあみなさんは結んでますよね? スプールの結び方は人ぞれぞれだが、ここではチチワを利用したかんたんな方法を紹介して第1回の締めとしよう。

スプールへの糸の結び方イラスト図
【01】8の字結びで大きい輪を作り、投げ縄のようにしてスプールにかける。リールのスプール径の倍以上の大きさの輪を作っておくこと
【02】輪をかけるのはスピニングリールのローターの回転方向に対して、輪の先端が同じ向きになるように。逆にするとスリップしてラインの最初の巻き取りが困難