アングラーズアパレル FREE KNOT とは? Vol.2

機能とデザインを追求し、常に新しい提案をし続けてきた釣りのアパレルブランドである「FREE KNOT(フリーノット)」。前回はそのブランドの起こり、コンセプトなどについて担当者である高坂氏に話しを伺ったが、今回も引き続きFREE KNOTブランドとしての今後の目標や大変だった事などを聞いてみた。

今後の目標

freeknot 2014SSカタログ
ブランド発足時から変わらない、
釣りとセンスの融合が感じられる写真(2014SS)

HEAT:しかし元々ものづくりのスペシャリストですから、こだわって作り続けてきた結果、FREE KNOTブランドは広く認知されてきましたね。今後の目標などはありますか?

高坂:目標としましてはぼんやりかもしれませんが、数あるブランドの中で、先ずは釣り具の業界で一番に名前を挙げてもらえる様な、釣りのアパレルブランドになりたいなと思っています。

HEAT:なるほど。そうなると機能とデザイン、両方気が抜けませんね。

高坂:昨今では、アウトドアブランドウェアも釣り市場に参入している中、釣り人には釣具メーカーのアパレルをフィールドでも普段でも着て頂きたいという思いはあります。
まだまだ釣りブランドのアパレルを普段から着る方は少ないかと思うんです。そこで機能性・デザイン性に評価して頂き、当社のアイテムを選んで頂ける様なブランドになりたいなと。

簡単にはいかない、釣りメーカーの「カッコいい」アパレル

HEAT:しかし、まだそういった釣りアパレルの考えが浸透していなかった時代から今に至るまで、色々と苦労もあったのでは?

高坂:そうですねぇ、色々あります。まあほとんど苦労みたいな思い出ばかりで(笑)しかしやはり何に一番苦労したかというと、新しい提案を一般消費者様や小売店の方に受け入れてもらうことだったと思います。今から15年前というのは、「◯◯プロが着ているもの」であったり、「ユニフォームの様なウェア」が主流でしたから、そこに『普段から着られる様なスタイル』を提案ということ自体が、「いやありえないでしょ!!」といった具合だった様ですね。

HEAT:それこそ、前例の無いチャレンジだったわけですから、最初は大変ですよね。

高坂:はい。「なんじゃこりゃ」という反応も多かったです。しかも、当然弊社にとっても初めてのことでしたので、ファッション性やデザインなど、至らない点も非常に多かったと思うんです。開発にも苦労しました。そして何より弊社は、仕掛や鈎を作る「釣り具メーカー」というイメージの部分で苦労しました。

HEAT:わかる様な気がします。釣り=オシャレ、という考え方が確かに簡単ではないですよね。

高坂:そうなんです。当時はそれこそ餌釣りの、サビキのHAYABUSAとしても広く知られていました。大手総合メーカーさんとは違い、その様な鈎や仕掛に特化してものを作っているメーカーがウェアを売る、という事にやっぱり抵抗があったんだと思います。

釣りを通して見るアパレルとは

機能性とファッション性を兼ね備えたFREE KNOT

HEAT:なるほど。しかし釣り人であったり、釣りメーカーが作るからこそ、機能性にもこだわったウェアが生まれる訳ですものね。ちなみにそんな開発にこだわる高坂さんは普段はどんな釣りを?

高坂:そうですね、何でもやるんですが、最近好きな釣りといえば渓流釣りでしょうか。特に夏場は渓流ばかりです。

HEAT:そうなんですね。しかし渓流こそ、ウェアの様々な機能面が厳しく問われるフィールドですよね?

高坂:はい。これは僕が思っているだけかもしれないのですが、釣りの中でウェアに関心のある釣り人がもっとも集まるジャンルのひとつではないかなと思うんです。どこか山岳的な釣りであったり、厳しい自然を相手にするイメージも強いですから、磯釣りなどと同じく、そういった部分ではかなりシビアに皆さんウェアを評価している様に感じます。

HEAT:確かに。渓流釣りや、フライフィッシングなどを楽しむ釣り人の方って、道具や服にもすごくこだわる様に見えますね。

高坂:その通りなんですよね。実際、以前はお取り引きをしていなかった、フライや渓流釣りの道具を多く扱う店舗様でも、最近はFREE KNOT製品を置いてくれたりというケースも増えていますし、ここをこうしてみたら?というアドバイスも頂ける様になりました。そのアドバイスがまた「なるほど!」と納得させられたり(笑)そういった意味では、少しづつですが機能性とデザイン性の両方が、この分野でも受け入れられ始めたような気がしています。

渓流釣りとFREE KNOT

HEAT:なるほど。やはりブレないコンセプトの下で開発を進めることで、着々と「最初に名前を挙げられる釣りのアパレルブランド」に近づいているのではないでしょうか?

高坂:そうなれる様に、これからも改良と進化を続けていくしかないですね。やはり鈎も仕掛も、ウェアにも、良いものを作る近道はないようです。

HEAT:この度はインタビューありがとうございました。

高坂:ありがとうございました。

おわり