CLOSE UP "SPECIALIST" 小里 哲也

釣りを始めたきっかけ

小里哲也プロフィール

「県釣連盟初代名人にも初心者だった頃があるはず。釣りを始めたきっかけは何だったのでしょうか?」

A. 子供の頃から、海も川も家から近かった。そんな環境のおかげで幼い頃から自然と釣りを始めましたね。正式に、というか本格的に釣りを始めたのは高校卒業後。例えば磯釣りはその道具や装備を揃えるのが大変です。高校卒業後に家業の弁当屋を手伝い、稼いだお金で道具を揃えてのめり込んでいきました。近場ではよくチヌを狙い、グレだけを狙う時はお金を貯めて、少し遠出をしましたね。

ハヤブサとの出会い

小里 哲也

「釣り人はもっと鈎にこだわるべきだと、自身のコラム等でも語られていますね。ハヤブサとの出会いはどの様なものだったのでしょう?」

小里哲也

A. ハヤブサが元々仕掛けやサビキの会社だということは知っていました。
当時磯鈎に特化した良い釣り鈎があまりなく、ハヤブサが良いものを出すという噂を聞いて、使わせてもらったのがきっかけです。もう10年以上まえのことですね。
作り始めた頃から良い鈎だったが、品質は目に見えてどんどんよくなっていきましたね。鈎にこだわる、と一概に言ってもただ良いものを使えばよい訳ではありません。魚の大きさやコンディションに合わせて、鈎のサイズや軸の太さ、そしてハリスの太さのバランスまで考えてこそのこだわりです。
色々な鈎を試して経験を積みましょう。

現在のスタイル

「普段はどんなタイミングで釣りに行きますか?やはり取材や競技がほとんどなのでしょうか?」

A. 家から10分圏内で、海も川もあったので昔は暇があれば釣りに行っていました。徳島の川ではキビレなんかも良く釣れるのです。そして最近も、今は商売をやめて釣りがメインの生活です。天気が良ければ毎日が釣りです(笑)今も大会、競技にも出ますが運営の方が多いかな。Shimano Japan Cupには今も出場しているが、それ以外は自分の関わっている釣りクラブも含めて運営が中心です。磯釣りや波止場の釣りが中心ですが鮎釣りでも何でもしますね。

忘れられない1匹

「これまで数多の大会を制してきた小里さんの、今も心に残る1匹を選ぶとしたらどの魚でしょうか?」

A. 忘れた魚ばかりですね(笑)と言うのも、今日の1匹を。その日の、その時、その場所の最初の1匹が何より大切と考えています。例えば大会では、最初の1匹をまずは釣ることに集中します。その1匹からその日の釣りについての様々な情報を得る事が出来るので、それを獲るのが何より大事なのです。

これからの磯釣り

「これから磯釣りを始めたい、またはもっともっと磯釣りを楽しみたいという方達に一言お願いします。」

小里哲也

A. 季節によって釣りは変わりますが、1年中楽しむ事が出来るのが磯釣りです。
商売も釣りも一緒で、1年のサイクルがある。2ヶ月や3ヶ月空けていたら把握出来ない事ばかり。例えば八百屋さんは春はこの野菜、夏はこの野菜という風に旬のものを取り揃える様に、釣りも先ずは1年間やり通してみるのが大事だと思います。
そこから自分にあったスタイルや釣りを見つけていけば上達も早いんじゃないでしょうか。管理池などとは違い、海の釣りに制限がありません。釣った分だけ自分の釣果となり、上手になればなる程によく釣れてもっと楽しくなる。どうせ釣りをするなら上手になって、思う存分楽しんでもらいたいですね。

生涯現役

「文字通り毎日の様に釣りに出掛けられているという事ですが、シンプルに、そのエネルギーの源とは何なのでしょう?」

A. 単純に体が達者だったんでしょうね(笑)仕事をしている頃は肉体労働も多かったので体力には自信があった。今はそれこそ毎日の様に釣りをして、その日の釣果をスカリから上げ、お隣さんに釣れた魚を持って行くのも相当な運動量ですよ。(インタビュー時にも40cm~45cmのチヌ10匹以上をスカリから上げているところだった)それと、エネルギーの源かはわかりませんが、何よりも「好き」が大事。好きだから続けられる。もちろん一緒に釣りに行く古い仲間もいますが、毎日付き合ってくれる暇な人はそうそういませんから、ひとりでの釣行がほとんどです。釣りが昔から大好きだったんでしょう。

自分のスタイルや生涯現役の話しとなると、時々笑いを交えながら、少し照れる様に気さくに語ってくれた小里さん。しかし鈎や仕掛けの話しとなると、自身の持論やこだわりに話題が尽きることは無かった。何よりも釣りを好きという気持ちが大事だと話しつつも、探究心や好奇心をいつまでも失わないメンタリティを感じ取ることが出来る。「何でもする し、何でもやってみたいんですよ」と笑いながらに語る声が印象的だった。