秋のかかり釣りでクロダイ連発!
エサ取りをかわすダンゴ&サシエ攻略法

02_ クロダイ(チヌ)
エサ取りを交わして本命のクロダイを釣ろう

サシエをダンゴに包み、エサ取りからエサを守りながらクロダイをねらう「かかり釣り」。海の中にはさまざまな魚がおり、クロダイがエサにたどり着く前に、ほかの魚たちにエサを取られてしまうことが多々あります。ダンゴでサシエを守る「かかり釣り」でさえも、エサ取りたちの猛攻からは逃れられません。魚を集め過ぎたがゆえに、本命の魚が釣れなかった…。そんな活性の高い海で有効なエサ取り対策を紹介したいと思います!

秋はさまざまな釣りが楽しめる釣りのベストシーズン

03_ 筏
筏だと貸し切りなので広々と快適に釣りができる

1年で最も魚の活性が高い秋は、海水温も20℃ほどまで下がり、魚にとっては快適そのもの。海の中はベイトも多く、越冬のため活発に捕食を始めるため、比較的魚が釣りやすい時期です。ですが、釣り人も快適に釣りを楽しめる季節なので、どこの釣り場も一杯になるのが悩ましいところ。

秋のかかり釣りも楽しい!

そんな人混みを避けて釣りを楽しみたい方には、筏でのクロダイのかかり釣りがおすすめです。クロダイのかかり釣りもほかの釣りと同様に、秋は小型~中型までをメインターゲットに数釣りが楽しめるベストシーズンです。クロダイを釣ったことがない方でも、かかり釣りを始めるには一番の時期といえるでしょう。

04_ 数釣り
秋はクロダイの数釣りが楽しめる

サシエをエサ取りから守り、海底まで届ける「ダンゴ」

秋はクロダイの活性も高いのですが、エサ取りたちも高活性。せっかく握ったダンゴがエサ取りたちにたちまち割られてしまい、海底までサシエを届けられないことがあります。ダンゴは魚を集める集魚剤の役割もありますが、エサ取りが多いときには集魚力を控えめにして、エサ取りの数をコントロールする必要があります。

05_ ダンゴの材料
エサ取りが多いシーズンには、ベースとなるダンゴをシンプルなものにするのがよい

エサ取りとクロダイの関係

06_ エサ各種
いろいろなエサを用意して、エサ取りに対応できるように使用

本命のクロダイを釣るには好ましくないエサ取りですが、かかり釣りには切っても切れない関係です。

エサ取りが増えればクロダイが寄ってくる!?

ダンゴには「サシエを海底まで届ける役割」「魚を集める役割」があります。冬から春にかけてはエサ取りも少なく、ダンゴが海底で割れない状況が多々あります。そんなときにダンゴの状態のままでは、本命のクロダイにサシエを届けることはできません。そして、ダンゴが割れないということは海底に集魚剤が散らないため、クロダイを寄せることもできません。そのため、“適度なエサ取り”はこの釣りには不可欠なのです。

07_ ダンゴのレシピ
適度なエサ取りを集めるためにダンゴのレシピを考える

かかり釣りで出会うエサ取りたち

かかり釣りではさまざまなエサ取りたちに遭遇します。そんなエサ取りたちを一挙に紹介しておきましょう!

08_ ボラ
ボラ:エサ取りの代表格。ダンゴを積極的に割ってくれ、かかり釣りには欠かすことができない魚
09_ フグ
フグ:ハリスも痛む厄介なエサ取りだが、釣れるとクロダイはそう遠くはないといわれている
10_ カワハギ
カワハギ:穂先にアタリが出ないエサ取り名人
11_ ヒイラギ
ヒイラギ:群れでダンゴに集まるので、一度集まると釣れ続けてしまう
12_ アジ
アジ:外道というにはあまりに美味しく、思わずねらってしまうのが難点

エサ取りが多くて釣りにならなかった…そんなときは

13_ 丸貝
丸貝など、エサ取りにやられにくいサシエを選ぶのもポイントの1つ

かかり釣りにおいて重要なエサ取りですが、あまりに多過ぎると、クロダイにサシエが届く前にエサ取りに取られてしまいます。「エサ取りばかりでクロダイが釣れなかった」ということにならないために、実践できることをいくつかご紹介します。

ダンゴの作り方、握り方にひと工夫

ダンゴは「糠+砂」ベース、もしくは市販の集魚剤を使用しますが、エサ取りが多いときは集魚力を下げるように工夫しましょう。砂の割合が多かったり、粒子が荒いものを混ぜると、ダンゴが割れやすくなります。ダンゴのサイズはピンポン玉ほどに収め、エサ取りがきつくてもダンゴが底で1分程度持つくらいに固く握るのがポイントです。

14_ ダンゴは小さく
ダンゴは小さく、固く握る

ねらうポイントを広げる

海底にあるダンゴの近辺はエサ取りたちが乱舞しています。そのため、クロダイは中央に入ることができず、周辺を回遊していることがあります。そんな場合はダンゴの潮下などの周辺にサシエを流し、エサ取りの影響が少ないエリアでクロダイをねらってみましょう。

15_ クロダイ2
少しの工夫でクロダイは釣れる

適度に休憩して釣り場を休める

やみくもにダンゴを入れることでエサ取りを集め過ぎては、クロダイが入る余地がありません。そのため、エサ取りが集まり過ぎたら、クロダイが入ってくる間を作るために15~20分程度の休憩を入れましょう。休むと釣れにくくなる気になりますが、休憩明けの第1投目で釣れることが意外と多いので、勇気をもって休みましょう。

16_ 休憩
食事や仮眠など勇気をもって休憩すると場を休めることができる

サシエは残るものを使う

サシエはエサ取りが触れにくいもの(食べにくい・興味を持ちにくいもの)を使用しましょう。オキアミなどの柔らかいエサは小型のエサ取りも反応しますが、サナギアケミの丸貝、練りエサなどは残りやすい傾向にあります。このようにエサ取りが好まず、クロダイが好むエサを見つけることができれば、釣果はよくなります。

17_ エサの選定
取られにくいエサを選定しよう

クロダイの釣れるダンゴやエサのパターンが見つかれば、秋のクロダイは連発します。エサ取りを上手くかわして、本命のクロダイを釣り上げることができれば達成感も得れるので、ぜひチャレンジしてみてくださいね!


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レポーターREPORTER

梁瀬 貴生
プロフィール:梁瀬 貴生
ある日「釣りをしてみたい!」と突然思い立ち、インターネットで買った釣具セットを手に堤防へ。ところが、右も左も分からず見事に撃沈…。解説本を片手に糸を結んでいると、親切な方々が付きっきりで教えてくれるという人の温かさと釣りの楽しさに触れ、あっという間に釣りにどハマりしました。とくにクロダイのかかり釣りや船釣りが大好きで、四六時中釣りのことを考えています(笑)。2児の父として、将来は子どもたちと一緒に釣りを楽しむことが夢です。