エリアトラウトで数を釣りたい!脱・初心者必見!
レベルアップのためにやるべきコト!!

管理釣り場でニジマスをねらい、スプーンなどのルアーで釣る「エリアトラウト」。近年人気も高まり、各地の釣り場には多くの方が訪れています。そんな管釣りで、より数を釣りたい方、自身のレベルアップを望む方に向けて、押さえておきたい「レギュレーション」や「タックル選び」、適切なラインやハリの使い分けなど、ステップアップのコツを私なりにご紹介したいと思います。

事前に確認しておこう!
エリアトラウトを楽しむためのレギュレーション

01_ 釣りシーン

エリアトラウトでは釣り場によって、細かなレギュレーションやルールの違いがあります。知っている方がほとんどかもしれませんが、改めてどういったものかおさらいしておきましょう。

まず、一般的なレギュレーションとしてあるのは「トリプルフック使用禁止」「ワームの使用禁止」「エサ釣り禁止」「ロッドの長さ規定」といった4つです。この4つは大体の釣り場で禁止されていることですが、釣り場によってはさらに細かなレギュレーションもあります。
たとえば、「スプーンの重さ」「プラグの長さと重さ」「リリースオンリー」「フェザー禁止」などです。釣り場によってさまざまなレギュレーションの違いやルールの違いがありますので、初めて行く釣り場はとくに気を付け、事前に施設のホームページやSNSを確認のうえ気持ちよく釣りを楽しみましょう。

レベルアップするためにやるべきコト【その1】

使うルアーに合ったロッド選び

使うルアーに合ったロッド選びは結構重要です。理由としては、ルアーに合っていないロッドを使うとルアーの動きを損ねたり、本来の魚のアタリ方とは違ったアタリが発生するからです。そんなわけで、ここでは大まかなロッドの選び方やそのロッドに合ったルアーを解説したいと思います。
まずは自分がよくする釣り方に応じた、ロッドの番手(硬さ)やテーパー(ロッドの調子)を選ぶところから始めましょう。

【スプーンの場合】

04_ やり取り

1.5~2gのスプーンにはL(ライト)クラスが基本ですが、掛けるためにアワセを入れる方はUL(ウルトラライト)の方がよいと思われます。なぜならLクラスでアワセてしまうと、せっかくのバイトを弾いてしまい掛からないことがあるからです。私自身、この現象に悩まされたことがあるのですが、柔らかいロッドに替えることでキャッチできる魚の数が格段に増えました。
とはいえ、難しいことに柔らか過ぎてもダメ。実はロッドのテーパーが大事なのです。柔らかいロッドでありながらロッドの胴(中間部)に腰があり、竿先が入る「ファストテーパー」タイプにすると、硬過ぎず柔らか過ぎないのでおすすめです。

また、1g以下(マイクロスプーン)にもUL(ウルトラライト)がおすすめです。ロッドにはルアーの重さにより扱える範囲が限られています。アワセるアワセないに関係なく、使うスプーン自体が1g以下と軽い場合はULクラスが適しているでしょう。

【クランクの場合】

05_ クランク

全般的に使いやすいのはL(ライト)クラスなのですが、できればクランクの使い方によってロッドパワーを変えるのが望ましいでしょう。
ただ巻きにはオートマチックに掛かるL(ライト)を、しかも表層をねらう場合には強いバイトが出るので、ソリットティップ(LST)でバイトをしっかり吸収させます。ボトムノック(底をノックさせること)でねらう場合には竿に負荷が掛かるので、少しの負荷でオートマチックに掛かるML(ミディアムライト)がよいです。

【ミノーの場合】

06_ ニジマス

一般的に使うのはこちらもL(ライト)クラスで、「デジ巻」「スラックジャーク」「サイトフィッシング」などのテクニックでねらうのが基本ですが、夏場や厳寒期の食いが浅いときにはソリットティップ(LST)のものを使用して小さいアタリもしっかりと掛けていくと、確実にニジマスをキャッチすることができます。

釣り場のクセを見抜いて、ルアーの準備を

釣り場によって、釣れるルアーやカラーが全く同じなんてことは少ないでしょう。
たとえば、水が「クリアか濁っているか?」といった水質の違いで多少水の滑らかさが異なり、クリアウォーターであればルアーがキビキビと、マッディウォーターであればルアーが滑らかな動きになったりします。また、釣り場により放流される魚の養殖場が違うので、ニジマスのエサの好み自体も異なります。そのようなことから、当たりルアーやカラーは釣り場によってマチマチです。

自分が信頼しているルアーやカラーだけを買うのではなく、いろんなタイプを準備しておき、その日その場所に合ったルアーやカラーにアジャストすると釣果アップにつながります。こういったことも、エリアトラウトをさらに楽しむ方法の一つです!

レベルアップするためにやるべきコト【その2】

07_ ライン
ラインにもさまざまな種類がある

みなさんがよく悩まされているラインの使い分けについて説明します。

ライン選びに悩む理由としてまず挙げられるのは、「種類が多すぎて何を使えばいいか分からない…」ことだと思います。そんな分からないときは、ナイロン3lbを使うのが王道です。
ですが…使い分けをすることでさらに釣れる魚は確実に増えます。とくにエステルや細いフロロといった感度の高いラインを使うことで、今までになかったバイトを感じ取れたり、異なるバイトの質を味わうことができるのでさらに楽しめると思います。

エステルライン

エステルはライン自体特殊なため、トラブルが頻繁に起こることやリーダーを結ばないといけないといった、初心者アングラーには少々扱いが難しいライン…。しかし、ひじょうに感度がよくナイロンに比べて伸びないので、ショートストロークのアワセで掛かってくれるというメリットがあります。

水馴染みがよいエステルの使用用途としては、スプーンでもクランクでも使え、ナイロンやフロロではなかなか乗らなかったりバラしてしまうことが多い人には、エステルのように伸びないラインがおすすめです。

ナイロンライン

ナイロンに慣れている人、エステルやフロロを使うのに抵抗がある人はナイロンでももちろん十分です。
ナイロンのメリットとしては、こちらからアワセなくても糸の伸びでオートマチックに魚の口にハリが掛かってくれるうえ、突発的なバイトであってもしっかり吸収してくれるというよさがあります。

一方デメリットもあります。それはエステルやフロロに比べて糸の自重が軽いので、キャスト時にトラブルが起こることが多々あることです。とはいえ、エリアトラウトにおいては汎用的に使えるひじょうに優秀なラインです。

フロロカーボンライン

フロロは私もよく使用するバランスの取れたラインです。
エリアトラウトでは真夏や厳寒期はバイトがひじょうに浅くなる時期。そんな時期はエステルではラインが伸びずにバイトを弾いてしまい、ナイロンではラインが伸び過ぎてバイトに気が付けないことがあります。しかしフロロであれば、ニジマスがバイトした際に少しだけラインが伸びるので違和感を与えず、また、アングラー側がワンテンポ遅れてアワセてもしっかりフッキングに持ち込めるというメリットがあります。

これらを踏まえたうえで、自分に合うラインやチャレンジしてみたいラインを選びましょう!

レベルアップするためにやるべきコト【その3】

ルアーアクションにもっとこだわって

【スプーンの場合】

まず、スプーンは一定のスピードで巻き、レンジキープするのが基本です。しかし近年は、ただ巻きでは食わないニジマスが増えており、スプーン自体にイレギュラーアクションを起こすものを使用したり、こちらから誘う「シェイク巻き」や、ただ巻きの最中に「テンションを抜く」といったアクションで露骨に釣れるときもあります。これらアクションの見極めは時期や場所によっても違いがあり、一度試さない限りは分からない…といってもよいくらい判断しづらいテクニックです。
たとえば、マッディウォーターでは効くのですが、クリアウォーターではシェイク巻きをし過ぎると見切られてしまい、早々にスレてしまいます。

そのほかスプーンで大事なのは色や動きです! 色も動きも「これがイイ!」といった正解はなく、釣り場や当日のコンディションに合わせて頻繁にローテーションすることで、最適なものを見つけていくこととなります。魚が反応するスプーンを見つければ露骨に口を使うようになるので、それを見つける作業もエリアトラウトの楽しみ方の一つです。

【ハードルアーの場合】

多くの方が扱いやすいのは「クランク」ではないでしょうか。巻くだけで引き抵抗を感じられるので、一見かんたんと思われがちです。しかし、クランクやミノーにはリップが付いており、巻き始めの水深から巻いた分だけ潜るルアーであるため、実際はレンジキープしにくいという特徴があります。
釣れるパターンを成立させるためには、自分が今、どこのレンジ(水深)を引いているのかをしっかり把握することが必要です。レンジキープできれば釣れた同レンジでの再現性も確認できるので、パターンを成立させやすくなります。

ハリを使い分けよう

魚を上手く掛けるにはハリにもこだわってみましょう。スプーンとハードルアーに同じハリを使うのではなく、それぞれに合った違うハリを使うのが重要です。

スプーンにはハリ先ができるだけストレートになっているものがおすすめで、そのなかで小さくて軽いスプーンには小さいサイズを、大きくて重いスプーンには大きいサイズを付けると、スプーンがキレイに泳いでくれます。
一方で、ハードルアーには少しハリ先がネムっているものがおすすめです。ハリのサイズに関してはスプーンのときと同様、ボディサイズが小さいものには小さいサイズを、大きいものには大きいサイズを使いましょう。

このようにスプーンやプラグのハリにもこだわり、よい動き(泳ぎ)をさせて、釣れるニジマスの数を増やしていきましょう。

「レベルアップするためにやるべきこと」を一度に全て実践するのはなかなか難しいかもしれません…。なので、まずはできることから1つずつ順番にやってみてください。そうすることで10尾が20尾に…、30尾に…と徐々に釣果が上がっていくハズ。初心者から中級者へ、中級者から上級者にとレベルアップできると思いますよ。

ところで、近年はエリアトラウトブームとなり、大会に出場する方を含め管理釣り場を利用する方が日々増えているようです。釣り人が増えるのはひじょうに嬉しいことですね! しかし、ほんの些細な出来事でトラブルが起こったり、釣り場が閉鎖してしまうことも実は珍しいことではないのも事実…。みなさん誰もが気持ちよく釣りを楽しめるように、ルールやマナーを守って施設を利用するようにしましょうね!


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レポーターREPORTER

どーむ
プロフィール:どーむ
小さいころからバス釣りが好きで、中学を卒業してから釣りの専門学校ヒューマンアカデミーに入学し、さらに釣りに没頭。現在はハヤブサに入社後、エリアトラウトにハマりエリアトーナメントに参戦中。ハウストーナメントでの優勝やトラウトキング選手権への出場などを目標に、トップマイスターをねらってひた走っている。