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「ミドスト」。それは毎年、冬から春にかけて必ず耳にするバスフィッシングにおける釣り方。とくに初春によく耳にするのですが、実は1年中効果的な釣り方なのです。なかでも、ベイトフィッシュであるワカサギやオイカワなどが多くいるフィールドでは、より効果が高いメソッド。そんな超定番の釣り方である「ミドスト」をかんたんにこなす、そのセッティングや使いどころを紹介します!!
ミドストとは?
ミドストとは「ミッドストローリング」の略で、ミドルレンジをロールさせながらルアーを引いてくる釣り方です。ジグヘッドにベイトフィッシュライクなワームをセットして使用します。それを、ロッドアクションでうまく揺らすことで左右にロールさせることができ、その明滅効果でバスにアピールするという方法です。
一言でいえば「セッティングはジグヘッド」「操作は一定のレンジをロールさせる」、それがミドストなのです。
ミドストのセッティング方法とちょっとしたコツ
ミドストは意外とできてない人が多いと感じています。「ジグヘッドを使用してワームをロールさせる」それだけのことが難しいわけです。上手く行うには、ジグヘッドのセッティングとワームの種類が重要になってきます。
ロールさせるためのワームは縦扁平のワームが向いています。縦扁平のワームはロッドアクションを加えたときに振り子のように動いてくれるので、ロールさせやすいのです。ワームは自分の好みのものがあればいくつか試してみて、しっくりくるものを見つけてください。
ジグヘッドの重さとレンジの関係
ミドストをやるうえで、レンジを意識するときにジグヘッドの重さって気になりますよね。カウントダウンで沈めてから、思っているレンジを引くのはかなり難しいものです。今でこそライブスコープがあるのでそれを見ながらやってみると、かなり遅く引いてこないと浮き上がってしまっていることがよく分かります。そんな状態で釣れても、同じレンジを安定して何度もねらい続けるのはなかなか難しいと思われます。
そこで、ロッドアクションや操作方法は変えず、ジグヘッドの重さだけを変えます。そうすることにより、同じ操作方法で一定のレンジを精度を落とさず引くことができるわけです。そのためジグヘッドの重さは複数用意し、フックサイズも複数ラインナップされているものをオススメします。
ジグヘッドのセッティングにこだわる
さらに重要なのがジグヘッドのセッティングです。ワームの上側ギリギリを薄刺しにし、ワームとジグヘッドのバランスをわざと崩してあげることでロールしやすいセッティングにします。薄刺しが難しい場合は、縫い刺しでもOKです。とにかく、なるべく上側にフックをセットすることが重要になってきます。
ミドストのアクションを考える
ミドストのアクションで重要なポイントが2つあります。
- (1)レンジをキープすること
- (2)ワームをロールさせること
意識するのはこの2つのみです。
よく間違えがちなのが、ジグヘッドを使用してロッドをシェイクさせればミドストだと思っていること。それはロールを生み出せていない場合、ただのスイミングになってしまいます。
レンジを意識する
「レンジのコントロールはジグヘッドの重さで行う」と前述しました。人によって感覚も違えば使っているタックルも異なりますが、たとえば0.9gなら50cm~1m、1.3gなら1.5mまで、1.8gなら2mと、自分なりの基準を持つことが大切です。
ロールを起こせているのか
この問題は、まずは「足下の見える位置で事前に確認しておく」ということが重要になります。どのくらいの強さでロッドアクションを加えるとロールするのか…? 実際はキャストしてからのアクションなので、足下よりも力がうまく伝わっていないのがほとんどです。なので、足下でロールさせたときに強くアクションさせないとロールができていない場合には、キャスト後に加えたアクションではほとんどロールできていないと思って間違いないでしょう。
それらを比較的かんたんに解決する方法が、前述したジグヘッドの刺し方というワケです。ほかにも、ロールさせやすいワームを使うことも重要です。
季節によって異なる!ベイトフィッシュのレンジとエリア
ミドストのイメージとしては「ものすごく弱くゆっくり誘える巻物」といった感じでしょうか。そんなミドストを行う際にとくに気を付けたいのが、ベイトフィッシュのレンジとエリアです。
まず、ベイトフィッシュのいるエリアを探して、さらにベイトフィッシュがどのレンジにいるかを把握することが重要。そのレンジをミドストで通すことができれば効果は上がります。ベイトフィッシュがいなくても釣れますが、より再現性と効果が上がるシチュエーションで使いたいですね。
春
春はミドストにおける最高の季節。ワカサギの産卵が3月前後で、気象条件によって変動はしますが2月から4月くらいがメインになってきます。
ワカサギは接岸し卵を産むので、接岸してくるワカサギを模してミドストを使用すれば効果抜群といった具合です。とくに、ワカサギの産卵は暗いうちに行われ、明るくなるころには深場に戻るのが習性。これを何度も繰り返すので、そのルート上と予想できそうなポイントでミドストを使用するのがよいでしょう。
夏
夏のミドストもベイトフィッシュを意識した使い方で、ワカサギに加えてオイカワがいればGOOD。オイカワは6月から8月が産卵期で、水深の浅い小石のあるエリアに産卵します。これをねらってくるバスに対して、オイカワを意識したミドストでねらいます。
秋
秋はいろいろなポジションにバスが散ってしまう季節。苦手な人も多いのではないでしょうか? この時期はセオリーだと「広く探る!」とよくいわれます。ただ広く探るといっても、ハードルアーでがむしゃらにやっても釣れる気がしないときもあります。そんなときにミドストの出番です。
水の流れがあったり、水質がよいエリアをミドストで広範囲に流すことで、より効率よく探ることができます。このとき、広範囲というのは横の範囲だけではなく水深の縦の範囲にも注目すること。秋はターンオーバーが起きるので、それに合わせサーモクライン(温度の違う水の層)のレンジをうまく攻略することができれば、爆発的な釣果も期待できます。
冬
冬は甲殻類がほとんどいなくなってしまいます。ザリガニであれば冬眠し、泥の中や落ち葉の下で過ごします。そのため、エサといえるものがベイトフィッシュに偏るのが冬。食わせの釣りでミドストを使用しているアングラーは多いのではないでしょうか。
ワカサギの群れやそのほかベイトフィッシュの群れのレンジに合わせてミドストを使用してみてください。
冬と春は使う人が劇的に多くなる「ミドスト」。人と差をつけるには、ちょっとした工夫や知識を付ける必要があります。ロッドは振れているけどロールさせれない人、レンジキープができてない人など、釣れないのにはわけがあります。やってみたけど上手くできないのであれば、専用のロッドを活用してみるのも一手。よりストレスなく上手くやり続けることができますよ。
自分なりに工夫して、ミドストを練習してみてください。
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レポーターREPORTER
横浜市生まれ
高校生までプロサッカー選手を夢見てサッカーに打ち込むかたわら、バス釣りに出会い毎週のように釣り場に行く。社会人になってもその熱はとどまるとこを知らず、週末には大会にも参戦する日々。現在は行政書士事務所で働く負けず嫌いのバスアングラー。