料理長ナオが魚のさばき方教えます! 春爛漫♪キンメダイをメインに旬の素材づくし
「春のさかな御膳」を作ってみた!

さっそく調理を開始!

それぞれ下処理が終わったところで、調理と盛り付けに移ります!

ホタルイカと旬菜の酢味噌

まず手始めに、ボイルしたホタルイカに添えて「筍の刺身」とやらを作ってみました。採れたてだからといえ、アクとエグ味があります。なので、下茹でした筍の頭側、柔らかい部位を使って刺身風にしました。

またバランスを考え、茹がいたままの菜の花も一緒に盛り付けていきました。あえて和え物にせず、素材の味を堪能できるようにし、まずは1品目「ホタルイカと旬菜の酢味噌」の完成です!

11_ ホタルイカと旬菜
ホタルイカと旬菜の酢味噌

フキと旬のアサリ煮付け

2品目は「フキと旬のアサリ煮付け」の調理を紹介しましょう。海鮮と組み合わせたかったので、アサリ出汁を選んでみました。
今回のアサリは約200gです。アサリが浸るくらいの水に塩小さじ1を加え、水から強火で茹でていきます。沸騰したらフツフツとたぎる程度の弱火~中火にし、出てきたアクを取り除きながらしばらく炊きます。写真のように湯が白く濁ったら、火を止めてザルなどでこしておきます。

貝出汁のみ鍋に戻し、粉末の本だし小さじ1を加えたところに、フキと人参を入れ火が通るまで煮ていきます。途中で出てくるアクも丁寧に取り除きつつ煮立てていったのち、醤油、みりん、酒、砂糖を1:1:1:1の割合で加え、そこに取り出しておいたアサリの身のみを戻すといった具合。
弱火でフツフツと15分ほど煮ていき、最後に2gの小分けになっている鰹節を1パック入れ、火を止めて冷ましたら完成です。

14_ 煮る
弱火でフツフツと15分ほど煮て、鰹節を1パック入れたのち火を止め冷ませば完成。煮物は冷めながら美味しくなります♪
15_ フキとあさり煮付け完成図
フキと旬のアサリ煮付け

キンメダイの刺身

お次はメインの「キンメダイ」をさまざまな料理に調理していきます♪ 小料理屋を営んでいたころはキンメダイの魅力に惹かれよく扱っていましたが、数年ぶりにキンメダイを扱ったので、調理しながらワクワクしました♪

16_ 金目鯛

まずは「お刺身」から。片身のカマ下から真ん中辺りの身を使います。個人的にはどの魚も比較的脂が淡白な背側が好みなので、一番好きな部位をお刺身にしました。
身も骨も柔らかくさばきやすくはあったのですが、どこか物足りなさを感じ、皮側を湯引きしています。皮付きの炙りにすればよかった…と思いましたが、あとの祭りです(笑)。

17_ 金目鯛の刺身
キンメダイの刺身

キンメダイの煮付け

次に「お煮付け」を作ります。こちらも刺身と同じ部位を取り、しっかりと肉厚なお煮付けに仕上がりました。

身だけではなく、カマや頭に加え、下茹でした筍とフキとともに煮付けました。醤油、みりん、酒、砂糖は1:1:1:2とし、キンメダイの淡白で柔らかな身に合うよう甘めの味付けにしました。

キンメダイと筍のタイ飯

次は「キンメダイと筍のタイ飯」を。家庭調理なので、炊飯器にお世話になり仕込んでいきます! かんたんで他魚にも応用できますので、釣魚料理の参考になればと思います♪
わが家の炊飯器は3合炊きなのでお米は2使いましたよ。

※0.5程度、白米をもち米に変えるとおこわっぽくもできます

2合の洗った米はなるべく水を切った状態にしておきます。炊飯器へ入れ、2合の炊き込み水量目安より少なく水を入れます。白だし、みりん、醤油などを加えて味を整えていきましょう。そのあと刻んだ筍と魚の身を乗せ、炊飯ボタンをポチッと押して炊き込んでいきます。

ここでポイントを! 柔すぎたり、ゴチゴチご飯だったりと失敗しがちな炊飯器炊き込みご飯ですが、失敗する確率をグッと下げるための注意点をご紹介します。

  • ・味の濃さはお好みで、水分調節時点での味見を推薦
  • ・入れる具材に水分が出そうな具材がある場合は、水分目安から少なめにしておく
  • ・水分量が大幅に目安を超えていないことをしっかり確認
  • ・まずは米と水分だけで味を作り、具材は必ず最後に乗せる!
  • ・炊飯する前に米と具を混ぜこまない
  • ・お使いの炊飯器によって、炊き込み可能な量が白米とは違うので要注意!

このようなポイントを守り炊飯スイッチをポンッと押せば、あとは美味しい炊き込みご飯が炊けるのを待つだけです。

お茶碗によそい、刻んだスナップエンドウを散らせば完成です。キンメダイの赤色が美しいですね。

22_ ご飯

キンメダイと牡蠣、旬菜の天ぷら

長くなりましたが…、最後の1品はこちら! 「キンメダイと牡蠣、旬菜の天ぷら」です。こちらはそれぞれ打ち粉したのち、市販の天ぷら粉を冷水でとき、少量の油とフライパンで揚げたお手軽天ぷらです。
お手軽と見せない盛り付けもコツですね♪ キンメダイは尾側の身を使い、新鮮なのでサッとカラッと揚げました。

23_ てんぷら2枚目

24_ 牡蠣の剥き身

牡蠣は、福岡は宗像の有名な遊漁船さんであり、海鮮を交えたカラフルなカフェも営む「K2 水産」さんより購入した、殻付き牡蠣を蒸したあと冷凍保存していたものです。こちらも火が通っているのでササッと安心して天ぷらに。冷凍保存後にもかかわらずこのプリプリは凄いですよね! 全国発送もしているので、一度みなさんにも食べてもらいたいおすすめの牡蠣です。

#K2水産 #NamirianCafe

住所:〒811-3501 福岡県宗像市神湊487-2
TEL:090-2218-1091
Instagram:https://www.instagram.com/k2suisan_namiriancafe/

キンメダイや牡蠣とともに、旬菜も次々と揚げて行き完成! 豪華な天ぷら盛り合わせになりました。

25_ 天ぷら

あれやこれやと作っているうちに立派な「春のさかな御膳」が完成。旬の素材が多いため、ひとつひとつの味がよく、組み合わせるとまた一段と美味しくなり、楽しく調理することができました。今後もいろんな魚を調理して美味しい発見をお届けしたいと思います。
次回は釣りからの釣魚料理をお届けできるように、今から釣り計画がワクワクです。

26_ 春のさかな御膳

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レポーターREPORTER

高木 菜緒
プロフィール:高木 菜緒
福岡県久留米市在住
新鮮とれっとれの魚をふるまう小料理屋を営んでいた経歴を活かし、自らも竿をにぎり玄界灘の魚たちと戯れる。釣り好き、呑み好き(?)、料理好きアングラー。