マダイがバイトする瞬間が見える!?
「魚探サイトタイラバ」が超エキサイティング!

みなさん初めまして。瀬戸内海タイラバYouTuberの「つりばか3号」です。私は名前のとおり瀬戸内海にてマイボートのタイラバをしており、その様子を動画にしてYouTube配信しています。動画の特徴は魚探画像を同期して表示しているため、魚が釣れるときの水中の状況を確認できることです。
今回は、そんな魚探大好きな私が最も面白い釣れ方だと思う、「魚探サイトタイラバ」についてご紹介したいと思います。マイボート派の方はもちろん、遊漁船利用で魚探画像が見えるならきっと役に立つことと思いますので、よかったら参考にしてみてください。

「魚探サイトタイラバ」とは?

釣り人なら誰しも「水中を見ながら釣りができれば…」と思ったことがあると思います。魚探サイトタイラバは擬似的にではありますが、そんな思いを実現する釣り方です。
具体的には、魚群探知機に自分が巻いているタイラバを映した状態で釣る釣り方で、上手くいけばタイラバを追いかける魚、そして、その魚がバイトする瞬間を魚探画面上で確認することができるのです。

左の画面の赤矢印の線がタイラバの軌道です。右の画面の赤矢印が、タイラバに付いていったけど食いつかなかったタイが戻っていく軌道です。魚群探知機の画面では、画面の一番右に今の真下の情報が映っており、この情報が左にスクロールしていくようになっています。ですから、海底に着底したタイラバを巻くと右上に向かって上がっていくような軌道となり、逆にタイラバをフォールさせると、右下に向かって下がっていく軌道になります。

画像では、①のところで着底したタイラバを②までタイが追いかけて、そのあと食いつかずに帰っていってしまっているということが分かります。この画像がでているとき、私はリアルタイムにこの画像を見ながら釣りをしているので、タイが付いてきているというのが分かった状態でタイラバを巻いています。このとき、タイラバの巻き速度を変化させることなく一定で巻いていましたが、残念ながら食いつかなかったので、(釣るための)選択肢としては「巻き速度を緩める」、あるいは「巻き速度を速める」などの対処をすれば、タイが食いついたかもしれません。
そんな駆け引きができるのが魚探サイトタイラバの面白さです。

魚探サイトタイラバだから釣れたタイ

03_ 魚探3

さて次に、「魚探サイト(タイラバ)だから釣れたであろう」魚を紹介します。

上の写真のタイは①のところに少し浮いていました。タイラバにはじめは気が付いていなかったようですが、タイラバが底から3mぐらい巻き上がった②のところで気付き、追いかけ始めます。この時点で、私はタイが追いかけ始めたのに気が付いたので、タイがタイラバに追い付けるように巻き速度を緩めました。Aの角度がBの角度になっているのはそういう理由です。ゆっくり巻くと、魚探では画面のスクロール速度が一定なのに対し(横の距離)上がる距離が短くなる(縦の距離)ため、角度が緩くなるのです。
巻き速度をゆっくりにした効果なのか、タイはタイラバに追い付くことができ、③のところバイトしました

04_ マダイ釣果
立派なタイですが、魚探サイトができていなかったら、もしかしたら釣れなかった魚かもしれません

魚探サイトタイラバのそのほかのメリット

タイがタイラバにバイトする瞬間が見えるのが楽しい魚探サイトですが、それ以外にもメリットがあります。

メリット1:タイが追いかけていないことが確認できるから
無駄な巻きがなくなる

05_ 魚探4

この画像ではAの巻き上げに魚が反応していないことが分かります。ですから、①のところまで巻いてすぐにフォールさせています。そして、次のBの巻き上げでは魚が②の部分に反応していることが分かります。
残念ながら戻ってしまっているので魚は掛かりませんでしたが、この魚がまだ追いかけてくる可能性、あるいはほかの魚が周辺にいることを考え、念のため③のところまで①よりも余分に巻き上げています。

このように、魚が反応しているかどうかで巻き上げ量を調整し無駄な巻き上げを回避しつつ、有効な巻き上げをすることができるのがメリットです。

メリット2:中層に浮いた魚に対応できる

06_ 魚探5

この画像では、赤矢印のところに浮いた魚の反応があります。タイラバは映っていませんが、(反応のある)魚がいるタナまで素早く巻き上げてやることで魚が反応し、釣ることができました。反応した魚が元いた水深より上に上がっているのが分かると思います。

釣れたタイはこちらです。高松沖では冬の時期に浮いたタイが多くなるので、このような釣りが効果を発揮することが多々あります。

07_ マダイ釣果2
タイラバに食いついた、冬の中層に浮いていたマダイ

魚探サイトタイラバの難しさとデメリット

このようによいことばかりのような魚探サイトですが、一方で難しさとデメリットもあります。

まず難しさですが、そもそもタイラバを魚探に映すことが難しいことが挙げられます。
魚探は船の真下を映しています。そのため、タイラバを魚探に映すにはタイラバが船の真下にある必要があります。完全な無風状態で潮の流れも素直であればかんたんですが、自然の中では風もあるし、潮の流れも表層と底付近では違う場合が多いです。ですから、実際には船の操船など釣り以外に気を配らないといけないことが多くあります。さらに、タイラバのような小さな物を魚探に映すには、魚探の振動子も高周波のもの(200kHz程度以上)を使用したりと、知識や設備も必要となります。
このように、私もいつでもどこでもこの魚探サイトを実行できるわけではないというのが現状です。

さらにデメリットもあります。1つにはタイラバに魚が反応していない場合、魚が周辺にいない、あるいは反応していないことがまる分かりなため、釣りを一生懸命続けるのが難しいということ…。タイラバは魚が積極的に反応することがそう多くない釣りであるため、無心に巻き続けて、反応してくれる魚に出会ったときにしっかり釣るということが大事です。しかし、この無心に巻き続けるというのが難しくなるのです。

もう1点は、ついつい魚探画面ばかり見てしまい、安定して丁寧にリールを巻く動作がおろそかになってしまいがちであるということ。そもそもタイを誘えるような巻きができていない…という状態に陥ることもあります。私自身、魚探画面を見られて有利なはずの船長ポジションにいながら、度々同船者さんにたくさん釣られてしまうことがあります。「無心で丁寧に巻き続ける」それができることが、タイラバにおいてとても大事なことなのです。

今回は、あたかも水中を見ながら釣りができるような「魚探サイトタイラバ」をご紹介しました。
成立する条件は難しいものの、成立すれば効率のよいタイラバができます。そしてなによりも、追いかけてきたタイがバイトして手元にアタリが出た瞬間は、すごくエキサイティングで楽しさを感じられる釣りです。マイボート派の方はぜひ取り入れて、また、遊漁船利用の方も魚探画像が見られるポジションで楽しんでみてはいかがでしょうか?

私のYouTubeチャンネルでは魚探画像を小窓で表示していますので、今回ご紹介した「魚探サイト」をしている動画も多くあります。「つりばか3号」で検索していただくか、魚探サイトをしている動画のリンクを下記に記載しますので、ぜひチェックしてみてください。

Youtube「【高松沖タイラバ】つりばか3号のフィッシングドキュメンタリー」
#207【高松沖タイラバ】ノッコミ最前線リサーチレポート!
#291【高松タイラバ】中層のタイ狙い撃ち!


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レポーターREPORTER

つりばか3号
プロフィール:つりばか3号
瀬戸内海タイラバYouTuberの「つりばか3号」です。名前のとおり瀬戸内海にてマイボートのタイラバをしており、その様子を動画にしてYouTube配信しています。魚探を利用した釣りが得意で、魚探データから海図を作ったりしています。タイラバのノウハウや、魚探の使い方、海底地形と釣れるポイントの関係などについて発信したいと思います。
YouTube:【高松沖タイラバ】つりばか3号のフィッシングドキュメンタリー