春のアマダイ釣り
釣果を伸ばすコツは「大きな誘い」と「丁寧な仕掛の扱い」

みなさんお久しぶりです。浜名湖から出船している「青鬼丸」船長の中村です。
今回は、春のアマダイをねらってきたレポートをお届けしつつ、アマダイ釣りの船長的ポイントをお伝えいたします。

まずは順調にアマダイをGET!

遠州灘では通年アマダイをねらうことができます。初心者さんからベテランまで、食べて美味しいアマダイはいつも人気です。
今回は初心者の方もいましたので、電動リールの使い方やエサの付け方、仕掛の投入方法などをまず一通りレクチャーしてからの出船。しかしどんな釣りでもそうですが、釣り方だけでなく、当日の潮の流れも重要です。潮がうまく流れていないと食いが悪いので、それも心配しながら出船しました。

最初のポイントに到着し、まずスパンカーを立てて準備をしていると、船の流れはいい感じ。水深を伝えて早速第1投を落としてもらいました。着底後糸フケを取り、底を感じながらアタリを待ちます。
程なくして小型のアマダイが上がりましたが、思いのほかエサ取りが激しいため、ポイントを大きく移動することに。

そして、次のポイントでの釣り開始直後、今回電動リール初挑戦のOさんに明確なアタリ! 慎重に巻き上げて、ナイスサイズの本命をキャッチしてくれました!
このOさん、実は前回の乗船時に手巻きでトライしていたのですが釣果が思わしくなく、今回は初の電動タックルに挑戦。結果、初めてのアマダイ! しかも良型で大喜びとなったわけです! 仲間の方たちもOさんに続けと気合いが入ります。

アマダイは誘いが重要

アマダイは置き竿のままでも釣れますが、やはり大きく誘いを入れた方がよいと思います。
逆にずっと手持ちでもいいのですが、私がみなさんにレクチャーしているのは、置き竿でオモリが底にトントンと着くようにし、たまに手持ちで大きくゆっくり誘い上げる方法。誘い上げたときに「コココッ!」と竿先にアタリが出ることが多い気がします。活性の低いときにはとくに効果的だと思いますので、ぜひみなさんも試してみてください。
とはいえ、あまりやり過ぎると逆効果になるのでご注意を。仕掛が絡む可能性もありますので、誘いは『たまに』がコツです。

06_ 誘いのイメージ
誘いのイメージ。「たまに」なタイミングで大きく誘いを入れるのが効果的

さて実釣の続きですが、Oさんは仲間の方たちにアマダイがHITした状況を伝え、みなさんそれぞれに誘いを入れています。
小型も交じりますが、エサ取りが少ないのでアマダイ釣りに集中でき、良型がポツポツ上がり始めました。そして、完全にコツをつかんだOさんは良型アマダイを3連発! これには私もビックリしました。

仕掛が絡まないように丁寧に

07_ アマダイ

ところで、アマダイ釣りでは手返しの早さはそんなに重要ではありません。重要なのは仕掛が絡まないこと!
絡んだ仕掛を替えてしまう場合は別ですが、仕掛が絡むと、やはり釣りをする時間が少なくなります。下を向いて仕掛を直していると船酔いする可能性もあります。仕掛が絡まないように丁寧に扱うことが大切です。

仕掛が絡むパターンは3つ。

  • ●1つ目は投入のときに、オモリや天秤が絡むパターン
  • ●2つ目は着底してからの誘い過ぎで絡むパターン
  • ●3つ目は魚が釣れたときに絡むパターン

1つ目のパターンは、慌てて投入するときに多く見られる感じです。
慌てずに仕掛を先に海へ入れ、仕掛が絡まないように離れた所にオモリを落とせば改善されます。

2つ目のパターンは、周りが釣れているのに自分だけ釣れてないからと、バンバン誘いを入れたときに起こる現象です。
潮の流れにもよりますが、誘い過ぎなければそんなに絡みません。誘い過ぎは要注意です。

3つ目のパターンは、釣れたときに魚を仕掛の上に置いてしまい魚が暴れて絡むケースです。
取りやすい場所にペンチやハサミなどを置き、魚が釣れたら下に置かず、まずハリを外しましょう。ハリを外したらバケツなどに入れて仕掛と距離を取れば絡みは激減します。どんな釣りでも仕掛が絡むと焦り、平常心でいられなくなります。そうなると負の連鎖でアタリが遠くなったりするので気をつけましょう。

仕掛は2本バリ?それとも3本バリ?

08_ アマダイ仕掛

アマダイ仕掛には2本バリの物と、3本バリの物があります。よくお客さんに「船長、どちらがいいですか?」と聞かれますが、私が仕掛を選ぶ際に気にするのがやはり潮! ある程度の流れがあり、水色も透明度が高いときはアマダイが比較的天秤に近いハリに掛かります。
そんなときは2本バリ! 2本バリだと手返しがよいので言うことがありません。

ちなみに条件がそろえば3本バリを使っても問題はないと思います。
3本バリを使うときは、潮の流れが悪くて少し濁りがあるようなときです。こんなときはわりと天秤から離れたハリに掛かることが多く、ハリ掛かりも悪い気がします。そんなときはハリスも細くして、丁寧にねらうのがいいですね。

それと、アマダイ釣りのエサのこともよく聞かれますが、やはりオキアミが基本ですね。
そのほか、アマダイは雑食のようで何でも食べる感じです。サンマやサバの切り身でも釣れます。ホタルイカも大型のアマダイに効果ありますね。その時々でいろいろなエサを使ってねらうのも楽しみ方の1つだと思います。

09_ レンコダイ
アマダイをねらうとレンコダイも釣れてくれます

さて実釣の結果はというと、そのあとは良型のレンコダイも交じり、みなさん確実に数をのばして充分楽しんでもらったところで、納竿の時間となりました。

アマダイは刺身でもよし、煮ても焼いてもよし、マツカサ揚げや一夜干しも最高な魚。高級魚だけあって、味は文句なしだと思います!
難しいイメージがある(かもしれない?)アマダイ釣りですが、実は比較的カンタンにねらえてカンタンに釣れちゃいます。ぜひみなさんもチャレンジしてみてください! (青鬼丸に乗船されるお客さんで)仕掛やオモリなど忙しくて買いに行けない場合は、私が買いに行きますので、なんなりと言ってくださいね。

ちなみに、当青鬼丸にはトイレが付いていますので、女性や子どもさんでも安心してご利用いただけます。また、電動リールの電源も船にありますので、バッテリーの持ち込みも不用です。
まだまだコロナ禍ではありますが、細心の注意を払いながら、少しでも快適に釣りを楽しんでいただけるよう頑張りますので、ぜひご利用くださいね。みなさんのお越しをお待ちしております。

10_ 当日の釣果

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、店舗・施設や遊漁船によって営業時間の変更や休業の可能性があります。お出掛けの際には公式HPにてご確認ください。また、事前に地域の情報を確認したうえで釣行の計画、万全の対策、ソーシャルディスタンスの確保をお願いいたします。

レポーターREPORTER

プロフィール:中村 浩之
浜名湖近郊に生まれ、幼少のころから魚釣りにどっぷりハマる。そして気がつけば遊漁船の船長&漁師になっていた、根っからのフィッシャーマン。浜名湖・遠州灘エリアを今日も元気にガイド中!