旅と釣りを楽しむ豆知識 No.7 自分らしく旅を楽しむ車中泊という選択

HEAT読者のみなさん、こんにちは。腰痛と溜まった仕事により(両方自分のせい)実はまだまともに初釣りをできていない僕です…。しかし、本番は3月の渓流解禁からの4月の中禅寺湖ということで、そんなオフシーズンこそ大切な準備期間。普段、釣りが続くとなかなか紹介できないネタのひとつにギアやスタイルがありますが、今回は自分の趣味にもなりつつある車中泊について書いてみたいと思います。

中・長期遠征向けの経済的マイペース旅

01_ 車の後ろで準備
釣りも移動も焦らず焦らず

僕にとって旅と釣りを楽しむためになくてはならないのが車の存在です。車は移動手段だけでなく長期間の遠征時には「車中泊をする=宿にしてしまう」ことで経費の節約もできるし、よりフィールドに近い場所にベースを構えることができるというメリットもあります。

たとえば短期間の旅なら格安航空券+レンタカー+宿代がお得かもしれませんが、1週間を超えるような長期間の旅だとレンタカーと宿代も嵩んできます。そこでフェリーを使った自走での旅で、なおかつ車中泊を含むプランにすればフェリー代+ガソリン・高速代+お風呂代などといった感じで、旅程が長い方がよりお得に。
それに公共の交通機関と違い人の密集する場所を避けながら自分のペースで移動ができるのも、どこかこんな時代にフィットしているようにも感じます。時間さえあるのならば高速すら使わずに、下道でその土地の雰囲気を感じながら旅をするのもお洒落。眠くなったときにすぐにコンビニやパーキングで休むことができるのも安心です。

10_ のんびりコーヒーを沸かす

経済的な側面だけに目を向けるとそんなに魅力的にみえないかもしれませんが、自分のペースで旅をするのが結局何より楽しいのも事実。価値観の合わないメンバーでの旅よりも辛いものはないと言い切っていいでしょう(笑)。

欲張りに旅と釣りを楽しめる

02_ 車への荷物の収納
大型のクーラーやチェアなども積み込んだ半キャンプスタイル

自分にとって車で旅をする一番のメリットは、普段使っているタックルを文字通りそのまま持っていくことができること。パックロッドをはじめ、コンパクトに道具をまとめて旅をするのも楽しい反面、いやむしろそんなことばかりしている反動からか(?)、必要なものや必要かもしれないものを全て積み込んで旅をできる車中泊も大好きなのです。
旅は忘れ物とトラブルがつきものですが、とりあえずこれも持っていってしまおう! ができるのはひじょうに心強い。しかも、魚種やフィールドを問わずいろいろな釣りをするためにいろいろな道具を積み込むことが可能です。まさに走るタックルボックス! と言いたいところですが、なんだかんだたくさん持っていったところで使う道具は限られてますので、どんな旅でもきちんと計画と準備をするのが肝心です(笑)。

現在乗っているのはミニバンですが、前は軽バンで関西や東北へも旅をしていました。よっぽど走りや見た目に特化した車でなければ、どんな車種でもそれなりに旅をすることはできると思います。

車中泊と釣具

03_ 天井の釣具
ポイント移動中やそんなに長くない移動のときはこんな感じで

車だったらパックロッドの必要はないのでは!? なんてこともよく聞かれるのですが、通常の旅と対局ともとれる車中泊の旅でもコンパクトになるパックロッドはとても重宝します。いつもはホームセンターで売っているポールを取り付けた天井に何本もロッドを掛けていたりもしますが、寝るときや長い移動の際には一度ボックスに収納すると、広くスペースを使えるし破損のリスクも軽減することができます。

写真のようなケースなら場所を取らず、パックロッドを20本ほど収納できてどんな釣りにも対応できるのでオススメ。たとえば渓流釣りの遠征中に「シーバスやロックフィッシュもねらいたい!」や「関西を通るから琵琶湖でバスを釣りたい!」なんて車中泊ならではだと思います。
ちなみに僕はコンテナごとにジャンル分けしたルアーやタックルを収納しています。小さめのボックスに小さなワームやジグヘッドを詰め込んだライトゲームセットと、ビッグベイトや大きめのミノーなどをまとめたセットは、行き先に関わらず大体車に載せっぱなしにしてあります。

04_ ベッド下の収納スペース
ベッドの下のスペースにちょうど収納できるハードケースにロッドを収納
05_  タックルはハードケースに
リールなども含めてロッドもたっぷり収納できるハードケース700(アイリスオーヤマ)

一番こだわって欲しいアイテム

さて、車中泊を快適に楽しむために一番大切と言っても過言ではないのが「寝袋」です。別に車が大きければそのまま布団を積んでもよいかもしれませんが、シートを倒したりベッドキットを使ったりして作った限られたフラットスペースで快眠を得るには、やっぱり寝袋が理にかなっていると思います。

こればかりは服装や体型や気候などなど、人により好みも用途も分かれていくので「コレが一番!」と明言するのが難しいものではありますが、寝袋は妥協せず、宿代を節約した分贅沢に予算をかけようという精神でよいものを選んでください。というのが、僕ができるアドバイス。
暑ければジッパーを閉めずに掛け布団のように使えばいいし、多少オーバースペックな暖かいものにするのがオススメです。僕はマイナス7℃対応の寝袋で、寒いところでも車内なら問題なし。厳冬期のテント泊用で透湿性のあるシュラフカバーも念のため積んでいるけど、今のところ車ではまだ使ってません。

冷えた車内で寝袋に潜り込みスマホで漫画を読むのが何より至福だと思っているので、寝袋選びは真剣です。そんな自分が使っている寝袋はパタゴニア。周りの友人もパタゴニアにモンベル、ナンガ。この3メーカー以外僕の周りでは見かけませんっていうのが結構なリアルなところ。ぜひ参考にしてみてください。

06_ 寝袋(シュラフ)
車中泊以外のキャンプでも必需品なのでよいものを選んでください

実際使ってみたオススメの道具

僕は仮眠や一晩車で寝るときも含めてエンジンをかけっぱなしにすること、いわゆるアイドリングは一切しません。これは別に環境への配慮とかそんな難しい話でもなく、単純にうるさいのが嫌なのと、暖房をかけないと寒くて眠れないのは完全にギアでカバーできるから。
流石に真夏の炎天下で移動中に休もうと思ったら冷房は欲しいけど、泊まるなら涼しいところへ走ってしまうかなぁ。幸運にもトラウトメインなせいか、寝苦しいほど暑いところにあまり行かないのかもしれません。

しかしエンジンを切ると困ることが一つだけあるのが充電です。スマホだけでなく写真や動画を撮るカメラ、場合によってはパソコンなども旅のなかで使用頻度の多いアイテム。そこで去年から導入したのがジャクリーのポータブル電源。僕が買ったのは容量が400ですが、これで3泊ぐらいの山籠りなら、一眼レフ、GoPro、スマホなどを全く問題なく充電できました。何度も言いますが、山奥で寝袋の中にいるのにスマホで漫画が読めないなんて、そんなもったいないことないですからね!?

07_ Jackery ポータブル電源 400
Jackery ポータブル電源 400。これぐらいのサイズが車の中でも嵩張らずに使いやすいと思います

ジェンキンス的車中泊オススメ漫画

最後に釣りに関係ないかもしれませんが、車中泊のみならず飛行機での移動のときなどにもぜひ読んで欲しい漫画をいくつか紹介しておきますね。
僕はオンラインで読むよりも、断然アプリなどを使ってダウンロードしておく派です。そうしないと電波のないキャンプ時や飛行機の中で漫画が読めないので、こんなにもったいないことはないのです。

08_ アプリで読む漫画
漫画が好きじゃない人ゴメンナサイ

1.『左利きのエレン』(かっぴー2016-2017 集英社.)

漫画のキャッチコピーの通り、天才になれなかった全ての人に読んで欲しい漫画です。大好きだったスニーカーが登場したりする時代感も大好きで、「オレはオレが諦めるまで諦めない!」なんてセリフを見てしまうと諦めずに大物を釣るしかなくなります。

2.『ガンニバル』(二宮正明 2018- 日本文芸社.)

結構バイオレンスな内容で、ちょっと山奥で1人で読むのは怖くなるかもしれませんが、得てしてそんな漫画こそ真っ暗な山奥で寝袋に包まって読むのが最高だったりもします。「生」を感じる漫画は釣る前に読むと自然に対する感覚や意識が研ぎ澄まされていいです。

3.『東京卍リベンジャーズ』(和久井健 2017- 講談社.)

実写やアニメも流行っているアレです。いつの時代も不良漫画は男子必読でしょう!
昔読んだ不良漫画系はどうしても髪型が違うだけで顔が同じに見えてしまい苦手だったのですが、なんか東リベは服装もかっこよくてキャラも立っているので頭に入ってきやすいです。ちなみに僕はヤンキーでもないのにヤンキーの友達が多い、よくいるタイプでした。

 

いかがでしたでしょうか? まだまだ伝えきれない魅力や車中泊で役に立つアイテムなどもありますが、僕にとって趣味と言ってしまってもいい車中泊の楽しみ方をカンタンにご紹介させていただきました。
思えば海外でも車で過ごす時間ってとても長かったように思います。気軽に行けなくなってしまった今となれば、あのガタガタ道もエアコンの効かないボロボロの四駆もよい思い出。今年こそ世の中が落ち着きを取り戻してくれますように。

09_ 海外釣り遠征時の移動

 

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ショータ・ジェンキンス
プロフィール:ショータ・ジェンキンス
栃木県在住。国内のトラウトフィッシングから海外の釣りまで、人生を豊かにするライフスタイルとしての釣りを日々模索し発信しているフィッシングピーターパン。PIKE STREET MARKETディレクター。ひと×コト×Sakana栃木PRアンバサダー。
サポートメーカー:Huerco、BIGFISH1983、Rマジックテスター。VARIVASフィールドモニター、Patagoniaプロセールスプログラム。
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