釣りカケル食!やっぱ魚食べたいねん 脂ノリノリ!ねらうは激ウマのバターサワラ
山口・岩国沖で秋のライトジギング
【後編】

イワシをたらふく食べ脂がのった美味しい魚のなかでも、とくに美味しいとされるバターサワラを求め、岩国沖のライトジギングに挑戦してきました!
夜明けから日没まで、冷たい雨の中頑張り続けた結果…、サワラは私には微笑んでくれませんでしたが、優しい友人が1本分けてくれることに。

さて前編に引き続き(前編はコチラ)、今回はライトジギングで釣れた岩国沖の旬の魚たちを使った料理をご紹介!
サゴシ(サワラの若魚)から、ハマチ、そして噂のバターサワラまで…。いったいどのようなお味だったのか、カンタンな料理レシピとあわせてお届けします♪

これが本当の目的!バターサワラに舌鼓♪

サゴシですら脂ノリノリ!

さて早速ですが、ライトジギングで釣れた魚を持ち帰って翌日にさばいてみました。
まずはサワラの若魚であるサゴシから3枚におろしてみると…、

2-01_ サゴシ3枚おろし

見たことのない身の白さ!!

魚はエサを食べて脂がのると身が白くなります。
(スーパーでよく売られている養殖のブリの切り身などがわかりやすいです)
大型になるほど身も肥えて脂がのっていることが多いのですが、50cmほどのサゴシでこんなに脂がのっているのは初めて見ました。

そしてこのサゴシをお刺身に。
父にサゴシを食べてもらうと、「サゴシってこんな美味しくなるん??」と今までの常識を覆す味とのこと。 恐るべし岩国沖。同船の広島アングラーたちはサゴシをゲストとしてリリースしていましたが、こんなに美味しい魚だったとは…。

2-02_ サゴシの刺身
サゴシとは思えない脂のノリにビックリ! 味も抜群の刺身

さて、サゴシに感動してしまいましたが、本番はこれから。

開いた口が塞がらない…
これが噂のバターサワラ

今回、船中で1人だけサワラが釣れなかった私ですが、なんと複数本釣った友人が1本分けてくれました。そのサワラをついにさばくときが! さて、一体どんな身をしているのでしょうか…。

2-03_ サワラの身
「えっ…、白…!!!」

何をしたらここまで白くなるのでしょうか、驚きのあまり言葉をしばし失ってしまいました。
脂で包丁が思うように入らず、3枚おろしにも苦戦するほど。これが俗にいう「バターサワラ」なのか? 早速炙りと刺身にしてみました!

2-04_ サワラの炙りと刺身
炙りと刺身、二種の刺し盛りにしてみました

とくに腹側の身が凄いんです。脂が溢れているのが一目でわかるほど! 絶対に美味いと確信を持ちながら一切れ食べてみますと…、

「…っっ!!!」(美味しすぎて言葉にならない)
2-05_ 脂ののったサワラ
溢れんばかりの脂!? 絶対に美味いに決まってます
2-06_ 醤油に広がるサワラの脂
一切れつけただけで醤油にあふれ出すサワラの脂!

今までたくさんの美味しい刺身を食べてきましたが、このバターサワラが1番美味しかったですね。身から溢れるほど脂がのっているのにどれだけ食べてもしつこくなく、溶け出すような脂とともに強烈な旨味が飛び込んできます。それでいて少しの酸味と、青物独特の香りをほのかに残しているんです。サワラによくある臭みはまったくありませんでした。
これは、青物としての完成形の一つなのではないでしょうか! シンプルに感動する味だと感服させられました。

お刺身以外も絶品!
かんたんレシピ紹介

もちろん美味しいのはシンプルなお刺身だけではありません。
炙りと刺身を炊き立てご飯に並べ、おろしニンニクとショウガを盛り、海鮮丼のたれをかけたサワラの二色丼

2-07_ サワラの二色丼

そして、とくにおススメなのがサワラフライです!
カンタンにですが作り方を紹介しましょう。

2-08_ サワラフライ1

1.ざっくりと切り身にしたサワラに塩コショウをし、15分ほど寝かせます。

2-09_ サワラフライ2

2.小麦粉を付ける(保存袋にまとめて入れると楽です)。

3.溶き卵にパン粉をまぶし、油で揚げていきます(180℃で2分が目安)。
ここでポイントなのですが、なるべく身をレアに仕上げること!
衣がキツネ色になったらすぐに油から上げてしまい、余熱で中まで火を通す感じにするとレアに仕上がります。

2-10_ サワラフライ3パン粉にまぶす
2-11_ サワラフライ3油で揚げる
2-12_ サワラフライ3揚げたて
2-13_ サワラフライ4完成

4.最後にネギをまぶし、高知名産の「生姜とろ~りぽん酢」をかけて完成!
このとろみが最高の味を演出してくれます。1週間毎晩でも食べられるかのような美味しさです。

ハマチも美味!照り焼きの裏ワザも!?

今回ハマチも釣れたので照り焼きに…。正確には揚げ照り焼きにしました。
さすがにサワラほど脂ノリノリとは言えませんが、ここで私的「脂が少ない魚を脂ノリノリに錯覚させてしまう裏ワザ」をご紹介します! それはとってもシンプルで、ズバリ「油を足す」ことです(笑)!

まずはハマチの切り身に片栗粉をまぶし、薄く衣をつける程度に揚げ焼きにします。

2-14_ ハマチの揚げ焼き
軽く衣がつく程度でOK! 焦げやすいので要注意

そして最も重要なポイントが、「油をふき取らず、そのまま照り焼きのタレを加えて煮込む」こと! この油が残ることで魚のジューシーさが増します(あまりにも多い場合は少しふき取ります)。

さらに片栗粉で揚げる最大のメリットが、煮込むと自動的にとろみがつくこと! 後から片栗粉を加えなくても、衣が溶け出して勝手にとろみがついてしまいます。この「とろみ」こそ、照り焼きを美味しく仕上げるポイントなんです。

2-15_ ハマチの揚げ照り焼き
タレは醤油、みりん、酒を1:1:1に、そして好きな量の砂糖を入れるだけ(大さじ1.5ぐらい入れても大丈夫です)! あま~いたまり醤油を使うとなおGOOD!

ハマチの揚げ照り焼きは、私のカンタン料理のなかでもかなりオススメな料理です。
油を足しているのに不思議と脂っこさは感じられず、甘めの味付けで、あまり脂がのっていない魚でもパクパク食べれてしまいますよ~。

 

そんなこんなでこれだけ料理を楽しめれば、当然のことですがお酒が進むのは間違いありません(笑)。バターサワラとハマチをしっかりと味わわせていただきました。
しかし、ひとつだけサワラの注意点が…。

それは、「熟成させすぎない」こと。そもそもサワラは足がはやい(傷むのが早い)魚としても有名なんです。
脂がたっぷりのっているとその分酸化しやすいので傷みやすく、熟成させるなら冊取り(さくどり)する前に寝かせておく(ワタを取った状態にして氷を詰めたクーラーで寝かせる)のがおススメです! とはいえ、冊取りしてから寝かせるのもせめて2日までにしておきましょう。それ以上寝かせると1日中トイレにお世話になる可能性も…。衛生面には気を付けつつ、口の中でとろりと溶けるバターサワラをぜひご堪能くださいませ!

ちなみに、サワラを自ら釣りに行ってももちろんヨシですが、関西圏では淡路島に脂ノリノリのサワラ丼が食べられるお店が多数ございますよ~♪

 

レポーターREPORTER

永井 翔
プロフィール:永井 翔
大阪出身、2020年度入社のハヤブサスタッフ。(現・九州営業所)
ライトゲームと船釣りをメインに、バス釣り、エリアトラウト、はたまた磯釣りまで、「美味しく食べるまでが釣り!」をモットーにエサ・ルアー問わずなんでも楽しむマルチアングラー。近畿大学水産学科で海の勉強をしながら釣具屋でアルバイトしていた経験や、持ち前のフットワークと気合を活かし、営業として全国を飛び回り釣行を重ねる…予定。
釣りのほかにも筋トレ、バスケ、スノボが大好きなスポーツマン。