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第7回 ライトタックル五目釣りの上達法
【イサキ編】

今回は前回予告しましたとおり、ターゲット別攻略法の第1弾として、イサキ釣りの基本と釣果アップのコツをわかりやすく紹介させていただきます。知っておいて損はありませんよ。ぜひ、少しの間お付き合いください。

01_IMG_4428.JPG 海の景色

タックルについて知ろう

ライトタックルで狙うイサキ釣りに必要な、基本的なタックルは次の通りです。

● 竿: 1.9~2.3mの7:3調子
● リール: 小型両軸リール
● 道糸: PE1号~2号(10m、5m、1mごとにマーキングがあるもの)
● 天秤: 30~45cm
● コマセカゴ: 35~40号(ライトタックル)
● クッションゴム: 1mm~2mm径×30cm
● 仕掛(2~3本バリ): 

ハリスはフロロカーボン1.5~2号で、全長が2~3m程度。ハリはチヌバリの1号~2号が一般的ですが、なかにはイサキ専用バリのものもあります。ハリス部分にケイムラソフトタイプの蛍光玉や蛍光パイプ(緑もしくはオレンジ)をつけると、アピール力がアップし効果的な場合があります。

03_IMG_4379.JPG イサキ専用バリ
一般的にはチヌバリのものが多いですが、イサキ専用バリを使用した仕掛もあります
04_P461
発光玉 紫外線発光ケイムラ玉ソフト

仕掛のタイプとしては次の3通り。船宿によって推奨タイプは異なりますのでチェックしておきましょう。

  • ①.空バリタイプ(2~3本バリ)
  • ②.ウイリータイプ(3~5本バリ)
  • ③.空バリ(先バリ)+ウイリータイプ(2~4本バリ)
05_ 仕掛タイプのイラスト
仕掛のタイプは3タイプある

● 付けエサ: イカ短、オキアミ

通常、イカ短やオキアミ(米粒大)が船上で配布されます。イカ短はハサミで半分の大きさにカットして使用すると効果的です。
夏場のイサキはある程度数釣りが期待できますが、冬場など食いが渋いケースもあります。そんな渋いときでもいいサイズを狙うために、オキアミ(ボイルタイプ、生タイプ、ハチミツ漬けタイプなど)を何種類か用意しておくのがよいでしょう。ちなみにサイズはSかMで大丈夫です。

コマセを詰めるときは、窓をどれくらい開けるかがカギ

コマセカゴの上窓は3分の2程度閉め、下窓は完全に閉じて、コマセは8割程カゴに詰めましょう。竿を振った際にコマセカゴの窓から、パラパラとコマセが出ていく感じがベストです。

≪知っ得情報≫
なぜ、イサキ釣りでは窓を全開しないのか? これには理由があります。ご存じですか?
コマセをドカッとまいてしまうと、そのコマセと一緒にイサキの群れも潮にのって移動し、釣れなくなってしまうからなんです。でも、イサキ狙いとは正反対に窓を全開にして狙う魚もいます。ワラサやイナダといった回遊魚は、船の下に群れを止めておく必要があるので、釣り人全員協力して同じタナでドカドカとコマセをまく必要があるんですよ。

タナ取りの基本動作

イサキは根回りを攻めるのが一般的なので、船長さんの指示は「上(=海面)から●●m」が基本です。
イサキ釣りは正確なタナ取りが大切で、少しでもずれると釣果に大きな差がでてしまいます。また、食いがいいときは時間とともにタナがあがってくることもあります。ですが、基本的には次のような動作の繰り返しで、アタリダナを探っていきましょう。

  • ①.基本的には、コマセカゴの位置が指示ダナより2、3m深い位置まで仕掛を落としましょう。
  • ②.次に、仕掛がなじむように竿先をゆっくりと1回、大きく振り上げてみてください。
  • ③.そして、「小さくしゃくって、少し待つ」を繰り返し、指示ダナでアタリがでるのを待ちましょう。

アタリがあったら…

イサキのアタリは「小型サイズほど大きなアタリ、大型は小さなアタリ」とよく言われますが、これは経験上かなり当たっているように感じます。(あくまで私の経験則です…)
また、イサキは群れでいるので、1匹アタったら少し巻き上げて追い食いさせてみましょう。すべてのハリにパーフェクトで掛かることはよくあります。大型サイズの引きは「コンコン」という感じです。結構引きが強いのでハリス切れには十分注意し、竿をたててゆっくりとしたリーリングを心がけしましょう。

 

06_IMG_4378.JPG メジナ
07_IMG_4429.JPG クーラーのメジナ

イサキ釣りでのゲストとしては、メジナが食うことが多いです。メジナは「クーン」という独特の引きで突っ込みますが、良型のケースが多いので、ドラグは緩めにしておいた方がよいでしょう。イサキ釣りもウリンボサイズばかりだとつまらないので、メジナ釣りになっても違った意味で楽しいですよ。

取り込み方のコツ

船ベリに魚を寄せてきたら、ゆっくりと上から順番に取り込みましょう。また、35cmを超えるような良型は、ジャンボイサキと呼ばれとても貴重です。必ずタモを使って取り込みましょうね。

08_イサキ釣果
09_イサキ取り込みシーン

 

以上のように、イサキ釣りの基本と釣果アップのコツをいくつかピックアップして紹介させていただきました。ぜひ、ライトタックルでのイサキ釣りにチャレンジしてみてくださいね。
役にたったよと思っていただけると嬉しいです。

 

レポーターREPORTER

三宅 雄彦
プロフィール:三宅 雄彦
船釣り歴30年。ウイリー仕掛や短いビシ仕掛でのコマセシャクリを得意としたベテランアングラー。初心者向け釣り教室での講師経験も豊富で、わが子2人を5歳で船釣りデビューさせたほどの教え上手。全日本釣り団体協議会公認フィッシング・マスター。