こんにちは、川畑篤孝です!
昨年までは、釣り具メーカーハヤブサのフィールドスタッフとして務めさせていただきましたが、家業であるお好み焼き屋さんをしっかり切り盛りするためと、のんびり「遊び」として釣りを今まで以上に楽しむために、今は自由の身を貫いております。しかし、せっかく釣りの執筆やロケといった、これまでの忙しさから離れたはずなのに、友人であるHEAT編集スタッフDが「頼むからHEATに記事を書いておくれ~」と泣いてお願いするので、スポット的にこちらで書かせていただくこととなりました(笑)。
というわけで、先日釣り仲間と徳島県南エリアに釣行したときのことを少し書いてみることにしましょう。
実はあまり知られていないタイラバフィールド…?
このエリアは最近流行りのタイラバがあまり盛んではありません。決して他には劣らない豊かな海のはずなのに、なぜタイラバ人気がないのか? 徳島県には鳴門というブランドマダイのフィールドがあるうえ、お隣の香川県瀬戸内海は全国屈指のタイラバフィールドであるため、タイラバフリークたちはそちらのエリアに足を運んでいるのではないかと推測されます。
雑誌などメディアでもあまり紹介されていないエリアだったため、昨年ハヤブサの『隼魂vol.44(アピスTV)』動画で、このエリアのタイラバ撮影をやりました。シーズン終盤であったけれど、アタリも多く楽しい釣行ができたのを覚えています。そして、立派なタイラバフィールドだということも実感しました。そういった経緯で、「よし、来季は今年より2ヶ月くらい早目に行ってみよう」と計画したのが今回の釣行というわけです。
狙いの釣り方とは違っていても、釣りは楽しいのが一番でしょっ
今回の釣行テーマは「イワシつきのタイラバ」
フタを開けてみると、予定どおりイワシは入ってきているものの、それにつく鯛がまだ少ないといった状況でした。結果を先に言ってしまいますが、いわゆる勇み足釣行というやつですね(笑)。
当日はマイクロジギングも意識してタングステンジグの60~80gをタックルボックスにしのばせていました。おまけにジギングサビキも! 楽しいことは何でもやってみる、まさにタイラバオンリーのロケではできないプライベート釣行の醍醐味です。「釣りは遊び」。やはり1つの枠だけにとらわれずに遊ばなきゃ楽しくありませんよね。その精神がよかったのでしょうか、イワシつきのマダイが開幕していないかわりに本カツオの回遊がサービスされたみたいです。
すぐさまライトタックルにタングステンジグ80gをセットして落としてみます。カツオやマグロ類はフォールアクションが大好き。この日もヒットさせるのに特別な技術は必要ありませんでした。
「巻いてフォール」「しゃくってフォール」の繰り返しで連続ヒット! 軽くキャストしてテンションフォールでも食ってきました。『ジャックアイTG』のナチュラルフォール姿勢がカツオの捕食パターンにハマっていたのでしょうね。PE1号にリーダー4号でのカツオファイトはスリリング。しかもフックがマイクロジギング用でフックサイズが小さかったため、無理をすればラインもフックも持たないようなファイトでした。しかし、ライン強度の限界点やフックの強度を把握していれば、ライトタックルでも勝負できるものです。
手巻きリールならでは。魚たちとの楽しいかけ引き!
少し自慢していいでしょうか…。
私は狙った魚をかけてラインブレイクをしたことがほぼありません(釣った魚をサメなどが食べてしまうのは別ですが)。昔から私のスタイルとして、ライトタックルからヘビータックルまでどんな水深であろうとすべて手巻きを貫き、経験値を重ねてきた結果と自負しています。
最近では技術の進歩にともない、電動リールの性能も上がってきました。確かに水深があったり、大物とのやり取りにおいては、体力的にも楽でメリットがあることは認めています。決して電動リールを否定するわけではありませんが、手巻きリールは巻く力の加減がそのままロッドやライン、フック、魚に影響するうえ、指先や身体にやり取りの情報がダイレクトに伝わってくるため、「タックルの限界点を覚えやすい」というメリットがあるように感じます。そういった意味で、まず手巻きリールで経験を積み、どこまでの負荷をかけるとフックが伸びたりラインブレイクするのか、身をもって知っていただくことを、私はおススメしています。実際に自分の手で巻かないと伝わってこない情報はたくさんあるものなのです。
さて、話を戻しましょう。遊びついでに喰わせサビキも落としてみました。すると、なんとタイラバでは釣れなかったマダイがヒット! 同様に、喰わせサビキを落とした釣り仲間もヒラメやイサギ、アコウなど美味しい魚をヒットさせていました。しかし、頻繁にアタリがあるわけではなく、(イワシがいるとはいえ)やはりまだ本調子ではなかったみたいです…。
帰宅後、釣ったばかりの新鮮な魚が味わえる食事も、釣り人ならではの特権です。春のシーズン、暖かい海流にのって本州を南から北へ向かう今回の「上り鰹(ノボリガツオ)」は、想像以上に脂がノリノリで、とても美味でした。刺身最高! タタキ最高!! ビールが美味い!!!
を存分に堪能させていただきましたよ。
私は今後も、この大好きな釣りスタイルを続けていこうと思っています(笑)。
レポーターREPORTOR
お好み焼き屋「ペペ」を営むかたわら、毎週毎週、地元四国を拠点に釣りまわるソルトルアーフィッシングのエキスパート。「釣りは遊び」を信条に、釣り仲間とともに楽しく釣って、美味しく宴会を実践中。周囲からの信頼も厚く、何かあれば頼れる釣り兄貴的存在だ。