FishingShow 2016

新年を迎えると、いや正確には年末からとにかく慌ただしくなるのが釣り業界である。新製品やカタログ作成など理由は様々なのだが、やはり一番のメインイベントのひとつがフィッシングショーである。
去年から横浜ショーの日程が前倒しとなったこともあり、各メーカーもさらに大忙しなのではないだろうか?年に幾度とない釣りの祭典はもちろん釣りファンにとっても、そして我々釣り具メーカーや裏方にとっても楽しみなのは間違いない。しかしそれだけ忙しくてもその準備が楽しいのは、どこか文化祭や学芸会にも似た一体感を感じているからなのかもしれない。

フィッシングショー Hayabusaブース

そこで今回は、横浜・大阪と続くフィッシングショーのHayabusaブースの見どころなどを含め、少しでも多くの方に足を運んでもらえるように、我々が何を開発しどんな釣りを提案しているのかを簡単にではあるが紹介させていただきたいと思う。

サビキ・仕掛

サビキ・仕掛

先ずはHayabusaが設立当初より、46年という長きに渡って携わってきたのがサビキ、そして様々な仕掛の数々である。防波堤、砂浜からの投げ釣りや船釣りに至るまで、それぞれの釣りを深く突き詰め、魚種別の習性や釣り方など、Hayabusaのノウハウを注ぎこむ、謂わば当社の商売を支えているとも言えるのがこのカテゴリーである。各製品担当者から見どころを聞いてみよう。

堤防・投げ

サビキ

釣り鈎を扱う当社が、小さな釣り鈎に様々な素材を利用し、エサを模した擬餌を施したものです。「より簡単に、より手軽に魚を釣って頂きたい。」その様な思いから生み出されたサビキ仕掛は、代表シリーズ「小アジ専科」の豊富なバリエーションや、魚種や地域、釣り方に特化した様々なシリーズにより、当社を支える代表的な製品としてお客様に支持されています。歴史と伝統に裏打ちされた釣れ続ける仕掛だけでなく、進化し、擬餌の未来へ挑戦する新たなラインナップも是非ご覧下さい。その他にもライトショットシリーズなど、ルアーロッドやコンパクトロッドがあれば、仕掛とエサをセットして投げるだけで楽しめるといった、より投げ釣りを身近なものにする仕掛が勢ぞろいです。

タコのツボ シリーズ

日本では刺身やボイル、たこ焼きの具など、様々な形でタコを食す文化があります。堤防の足元や漁港の中など、比較的岸に近い場所で簡単に釣ることが出来るタコ。そんなタコをより気軽に、より楽しく釣るための仕掛として、この度豊富にラインナップしました。
タコと一口に言っても、マダコやイイダコなど様々ですが、魚と違って視力が高く、知能も高いタコは、ズバリ「派手好き!」。キラキラと光るものや派手に動くものに興味を示し、食べることが出来そうだと思えば、機敏な動きで抱きついてきます。そんなタコの習性を利用した煌びやかなタコ仕掛が「タコのツボ」シリーズです。

当社が得意とするサビキ仕掛、胴突仕掛の船ラインナップとして、アジやヒラメ、鬼カサゴ、アマダイなど様々なターゲットの中でも、やはり特にオススメしたいのがタイ。真鯛は日本人にとって非常にありがたい魚の代表です。

無双真鯛 シリーズ

真鯛
網真鯛

お祝い事の際の「おめでたい」という言葉に音が近しいからだけでは無く、その鮮やかなピンク色の魚体もお祝い事に相応しいとされているからです。また、釣ることも難しいため、その希少性からも我々は真鯛を貴重な存在として扱ってきました。
しかしここ最近、釣り人の工夫と釣り具の進化から、外房大原(千葉県)を発祥に、ライトタックルを使用した真鯛釣りが流行ってきています。
ライトロッドとスピニングリールと言ったシンプルなタックルで、ゆっくりと仕掛を落としていく。これが「一つテンヤ」釣りです。
ゲーム性が高く、アタリも非常に多い「一つテンヤ」釣り。当社からは、一つテンヤとしての操作性と感度の良さを重視したタングステンモデル「無双真鯛 貫撃カブラ TG」や、鈎が喰い込みやすくバレ難い遊動式「無双真鯛 貫撃遊動テンヤ」など、釣りスタイルに応じたラインナップをご用意しています。

SW / ソルトウォーター

ソルトウォーター

1. 無双真鯛フリースライド シリーズ

真鯛の人気は、ジャンルが変わっても衰えません。古来より漁師さんが真鯛釣りの伝統漁法として培ってきた鯛カブラ。オモリとなる鉛のヘッドに短いハリスと鈎を使用し、ある時はエサを付け、ある時はビニールやラバーといった擬餌をつけることで真鯛を狙い、地域により様々な工夫がなされてきました。

近年ルアーフィッシングとして爆発的に広がりを見せつつある「鯛ラバゲーム」は、ただ落として巻き上げるというシンプルな釣りでありながら、誰でも大鯛を狙える魅力と同時に、真鯛の特性や季節、潮といった複合的な自然環境が作用し、非常に奥が深い釣りでもあります。

やりこめばやりこむほど奥が深く、ベテランアングラーまでもが夢中になるほど、その答え合わせが面白い鯛ラバゲーム。当社では、自分なりの答えを導き出すため、「自分流のカスタマイズ」を実現する豊富アイテムをラインナップし、ヘッド形状やカラーバリエーション、釣り方に至るまでを複合的に組み合わせ、更なる深化と次のステージを提案しています。それが「無双真鯛フリースライド」シリーズなのです。

2. オフショアジギング

「ジギング」と言えば、直ぐに頭に浮かぶのがオフショアでのパワフルなジギングゲーム。大型のブリやヒラマサ、カンパチ、そしてヒラメや根魚に至るまで、魚と一対一のスリリングでパワフルな駆け引きは魅力です。
当社「ジャックアイ」シリーズは、そんなオフショアジギングに、果敢且つ気軽にエントリー出来る、高性能と豊富なバリエーションが魅力。通常の鉛素材だけでなく、シルエットを小さく出来るタングステン素材や、シャローからディープまで狙える幅広いサイズラインナップまで、どの様なシチュエーションにもマッチし、多様な魚種を攻めることが可能です。

その他にもソルトウォーターでは、近年注目を集めるイカ・タコゲームやライトゲームなど、見どころを多数ご用意しております。

FINA / バスフィッシング

バスフィッシング

「磨かれ研ぎ澄まされるプロ品質。」
1994年のブランド誕生から本年で22年が経過したバスフィッシング・フックブランド「FINA」。ブランド誕生から、日本はもちろん、世界を股にかけて活躍するバスプロたちと共に歩んできた道程は、常にバスに一番近い位置にある小さな製品「フック」のDNAへと受け継がれています。

伊豫部健
並木敏成
青木大介
川村光大郎

日本におけるバスフィッシング黎明期より、トーナメントシーンで活躍し、世界の舞台を踏んだ「並木敏成」。日本のトップトーナメントで数々の成績を収め、フィネススタイルの無限の可能性を示唆する「青木大介」。天性の明るさとガッツでアメリカのバストーナメントB.A.S.Sを精力的に転戦する「伊豫部健」。オカッパリをメインに多彩な釣りを展開し、人並み外れた探究心と情熱でフィールドを奔走する「川村光大郎」。最高峰の舞台で闘う彼らの妥協なき要求と信頼によって、FINA品質はさらに磨かれていくのです。

ONIGAKE / 鬼掛

鬼掛

「随一にして唯一。」
2004年のブランド降臨から10年を迎えた2015年、新たなトーナメントブランドとして生まれ変わった「鬼掛」。名前だけのNo.1ではなく、他の追随を許さぬような圧倒的なNo.1を目指し、史上最高品質の逸品を世に送り出すこだわりのブランドです。荒波が打ちつける自然の岩場(=磯)で、グレやクロダイを狙う「磯釣り」。都会の喧騒を離れ、孤独に自然と向き合い、自然を読む力、己の戦略をひたむきに実践するそのスタイルは、「究極の釣り」と呼ぶに相応しい釣り。

一方「釣りはフナに始まりフナに終わる。」と言われるほど、へら釣りは最も釣りらしい釣りであり、奥の深い釣りでもあります。警戒心が強くエサの食べ方が非常に早いへら鮒ゆえに、繊細な道具を用い釣りに挑む。また、水温や季節の変化で目まぐるしくタナ(=魚のいる水深)が変わるため、非常にゲーム性が高い釣りと言え、日本文化の中で育まれた、伝統あるゲームフィッシングなのです。

トーナメントシーンで通用するモノとして、製品に求められる品質も当然高い。当社では「鈎」を中心に、周辺グッズやウェアに至るまで高品質の逸品をラインナップ。

FREE KNOT / フリーノット

フリーノット

自然の中で自然を相手に楽しむ、「屋外での醍醐味を存分に味わってほしい」そんな思いでフリーノットは生まれました。気まぐれな自然を相手に、フィールドで快適に過ごすための素材、機能、デザイン。あくまでアングラー視点から、しかしただの釣りウェアではなく「プラスワン」の要素を忘れない、機能とスタイルの高次元での共存を。フリーノットは、人と自然と日常を結ぶ製品を提供し、アウトドアライフで心を豊かにすることを目指します。

BOWSUIシリーズ

自然環境に身を置くことで避けられないのが“雨”“水”“風”。フリーノットのレインウェアは、これらを防ぐだけでは無く「レインウェアの進化系」として、春・夏・秋・冬の四季を通じて使用できる、全天候型対応のアウターシェルを提案しています。それが「BOWSUI」シリーズです。
同シリーズの中で、頑丈かつ耐久性に優れた3層生地を採用した「BOWSUI/3」は、全天候型として相応しい着脱感と重ね着のしやすさが特長。また、手軽で使いやすい2層生地の「BOWSUI/2」は、ベーシックなライトレインとしてビギナーや手軽な釣りにオススメ。どちらも“雨”“水”“風”を避けることが出来ない釣りシーンにおいて、活躍する製品です。

BOWBUWNシリーズ

ブランド立上げ当初より、当社が手懸けてきたシリーズ「BOWBUWN」。釣りのフィールドでは、釣りに集中したくても集中しづらい要因として、“虫”による影響は少なからずあります。テイジンの「スコーロンⓇ」生地を採用した当シリーズは、釣り・キャンプ・トラベル・ガーデニング等、様々なアウトドアシーンで活躍する優れもの。高い防虫機能により、「とまっても、くっついて来ても、逃げていく」という画期的な防虫機能が、ストレスの無い快適性を生み出し、釣果にも直結するのです。

HYOONシリーズ

夏の釣りや熱・温帯での釣りにおいて、暑さ対策は言うまでもありません。直射日光を避け、風通しを良くする事が必須ですが、それでも上がった体温を下げるのは苦労のあるところ。2015年に発売した新シリーズ「HYOON」は、身体が発する汗を利用して自らを瞬間冷却。生地に施された耐久性キシリトール加工が、ベース生地の吸汗速乾性にプラス、汗や水蒸気が生地に触れることで、瞬時に生地全体の温度を下げるのです。釣りシーンで常に肌表面をクール&ドライな状態に、そして爽やかに保つ優れものです。

FOURONシリーズ

より高いレベルでアウトドアライフをサポートし、信頼の「軽さ」と「保温性」を実現したのが「FOURON」シリーズ。アンダーウェアで長年使用してきた光電子Ⓡ素材を、その培ったノウハウでダウンや中綿と上手く融合。所謂「ハイブリッドダウン」の登場により、これまで高い保温性を維持するために多くのダウンが必要であったものが、少ないダウン量で済み、温かさを維持しながらも軽くコンパクトなダウンウェアの実現を可能にしました。

HAYAKA / 隼華

隼華

2015年4月からスタートしたプロジェクト「ハヤブサLady 隼華-HAYAKA-」(ハヤカ)。釣り好きの女性を応援し、ハヤブサと一緒に釣りを盛り上げてくれる女性の方を公募しました。当コーナーでは、昨年2015年の一期メンバーによる、釣り取材やイベントでの様々な活躍を紹介させて頂くと共に、本年2016年の新たなメンバー(二期)の募集を行う予定です。これからの釣りを支えるのは、元気で明るい女性釣り人のみなさん。是非、ハヤブサと一緒に釣りを楽しんでみませんか?

以上少し長くなってしまったが、是非皆様にお越しいただきたい各セクションの見どころである。正直なところ、手を抜いているところは何処にもないため、出来れば全てをゆっくり見て回って頂きたいのが、準備に奔走した社員や裏方、当日ブースに立つフィールドスタッフたち全員の思いだったりする。