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2026年3月某日。三浦半島の西側に位置する神奈川・佐島港へと向かった。今回のターゲットは、ライトタックル(LT)でねらうイサキ・アジ主体の「五目釣り」だ。前回は、東京湾のLTアジで「グミ付き仕掛」を駆使して金アジ50尾という爆釣劇を紹介したが、実はアジ以外のコマセ釣りはこの日が初めて。
そんな「イサキ初挑戦」の私に同行してくれたのは、ハヤブサLady「隼華」10期の原田美帆さん始め、いつもの愉快な仲間たちだ。果たして、ビギナーズラックは相模湾でも通用するのか? 期待と不安をビシに詰め込み、いざ出船!

黄金の脂を求めて!佐島沖の「極上イサキ」攻略戦

今回お世話になったのは、神奈川・佐島の志平丸さん。仲乗りさんいわく「今時期のイサキは脂のノリが尋常じゃない。魚体が黄色いのは全部脂ですから!」と、イサキが釣れるたびに食味のハードルを爆上げしてくれた(笑)。

食わせの間がカギ!良型イサキを引き出す誘いの基本
ビシは指定のFL35~40号。アミコマセを8割ほど詰め、付けエサのオキアミは尾羽をカットして真っ直ぐに装餌する。仕掛は2.5~3mの2~3本バリ。当日の船長からの指示ダナは「28mから23m」といった具合だ。
このレンジのなかで下から上へと誘い上げ、魚の食い気スイッチをONにする……と、言葉で言うのはかんたんだが、誘いの強弱や間の何が正解なのか、初挑戦の私にはサッパリ(笑)。

ちなみに、私の引き出しに唯一入っている“一張羅(いっちょうら)”の誘い方は、指示ダナ下限からキュッと竿をシャクリ上げ、竿を下げながらリールを1/3~1/2巻いて、キュッと竿をシャクリ上げる、を繰り返す。そのあと、誘いを止めて食わせの間を演出するといったやり方。
当日の釣果4尾のうち2尾は、止めの間からシャクリを再開した直後に食ってきたため、もしかしたらリアクションバイトしてきた可能性が高かったのだろうか…?

なお、好釣果への近道は、船長や仲乗りさんに最近のヒットパターンを聞くのが一番。あるいは釣れている人のマネをする。これが最短ルートだ。
この日は1日を通して、「一瞬」の時合いが数回のみの超テクニカル展開だったが、同行者全員が良型イサキを手にすることができたのは嬉しい。


イサキを釘付けにする「煙幕の壁」の作り方
イサキはアジ以上に「タナ」にシビアな魚だそう。船長から「28mから23m」と指示が出たら、マキエを撒く範囲はそのレンジ内で完結させなければならない…とのこと。
まず、指示ダナの下限(28m)までビシを下ろしたら、そこから30~50cm刻みで竿を振り上げ、コマセを放出する。イメージは海中に垂直な「コマセの壁」を作ることだそうだ。このとき、一度にドバッと出すのではなく、パラパラと継続的に漂わせるのがコツ。イサキはこの煙幕に突っ込んでくる習性があるそうだ。


そして、コマセの煙幕の中に自分の付けエサ、またはウィリーバリが自然に漂う状態を作る。これがいわゆる「同調」。誘いから「食わせの間」を作り、この止めている間のアタリが最も多いらしい。
ちなみに当日のヒットレンジは「25m」で、周りの人と釣れたタナを共有し合うのも本命GETへの近道となるわけだ。


静寂を切り裂くドラグ音!納竿数分前のミラクル

私にドラマが起きたのは、14時の沖上がり数分前。ヒットレンジはタナ25m。
ステイ中に竿先がグッと引き込まれるアタリにアワせると、強烈な引きが襲った。イサキとは比べものにならないトルクフルな引きに、リールのドラグが思いっきり出され、「イナダか!?」と頭をよぎった。同船の周りの方々の仕掛を巻き込みながらも、船長が見事に解いてくれ、ようやく海面に姿を現したのはグレーに輝く巨大な魚体。腹周りが異常なまでにパンパンに膨らんだメジナだった! サイズを測ると46.5cm(2.2kg)もあり、これが当日の私のメモリアルフィッシュとなった。
直前にハリス2号の3本バリから、ハリス3号の2本バリへ替えていた運のよさが、この大物との出会いを引き寄せたのだった。

食卓で知る「佐島ブランド」の真価。塩焼き史上No.1!?

帰宅後、さっそくイサキをさばいて驚いた。仲乗りさんの言葉に間違いはなく、腹の部分には脂がギッシリ! 包丁を入れると、皮目と腹の中に「ミリ単位」で白い脂の層があり、包丁ネロネロ、指ネロネロで水をはじくほど。
仲乗りさんから、塩焼きの場合はこの脂をそのままで焼くと美味しいと言われたため、そのまま焼いてみることに。すると、この塩焼きを食べた妻が「今まで食べた塩焼きの中で一番美味しい!!」と太鼓判。佐島沖のイサキのポテンシャルの高さ、恐るべし…。


当日の同行メンバーの釣果はイサキ、アジ、メジナ、イワシ、サクラダイ、ネンブツダイと豪華な顔ぶれ。そして船中では、オオモンハタやカサゴも上がっていた。今後、本格的な春の到来とともに水温が上昇し、ねらえる魚種はさらに多彩になっていくだろう。
イサキの型は申し分なし。ならば次は「数」だ! あの極上の脂をまた味わうため、私はすでに次回の釣行プランを練っている。
なお、今回は同行メンバーで「大物釣り対決」を開催し、私はこのメジナで大物賞に輝いた。その様子はYou Tubeをご覧いただきたい(笑)。
《vol.53》【衝撃】2026年3月、神奈川・佐島「志平丸」さんのLT五目で腹パン魚を仕留めたり☆
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レポーターREPORTER

東京都出身
父親の影響で3歳から陸っぱり釣りを始め、小学4年生のときに船釣りに初挑戦。その日はハゼ釣り大会だったが、ひどい船酔いで釣りにならず。ただ、最初の一投で釣れた奇跡の1匹で「ブービー賞」に輝く。幼心に“もう一生船釣りはしない“と心に決めたが、それから10数年の時を経て、運命のイタズラか「船釣り専門誌」の編集者になる。それを機に船釣りの魅力にどっぷりハマる。現在は船釣りメディアから離れ、おでかけメディアの営業マンとして従事。仕事の合間を縫って月に1~2度は船に乗り、周りの”船釣り初挑戦者“を巻き込みながら、船釣りの魅力を1人でも多くの人に知ってもらうために奮闘中。
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