INDEX
ハリに刺したエサを魚が突いたり食べたりすると、その動きがウキや竿先に伝わります。これを「アタリ」と呼びます。釣りではひじょうに大きなファクターであり、そのあとの処置次第で、釣れるか釣れないかが分かれるといってもいいほどです。では、アタリとはどんな動きなのでしょう? そして、アタリが出たらどうすればいいのでしょう?
当記事ではアタリの種類とそのあとの対応について紹介します。
アタリってなに?
ハリに刺したエサを魚が食べるとなんらかの変化がタックルに伝わります。ハリが魚の口に掛かったときも同様です。チョイ投げの場合はウキがありませんから、その変化は道糸、もしくは竿先に表れます。その変化を放置していても魚が問題なく掛かることはあります。しかし反対に、エサだけ食べて逃げてしまうときもあるのです。

問題なくハリに掛かるのであれば、「そのままほったらかしておいてもいいのでは?」と考える人がいるかもしれません。しかし、魚の食欲がいつまでも続くとは限らないのです。30分も続いてくれるといいのですが、10分もしないうちに食欲がなくなるかもしれません。
そんなことを加味し、「アタリ」をしっかりととらえて的確に処理すれば、10分で2尾、あるいは3尾釣り上げることができる可能性も。一方で、放置していれば1尾で終わる可能性もあるのです。アタリはしっかり確認する習慣をつけましょう。

また、一口にアタリといってもいろいろなパターンがあります。一気に食い込んでグイグイ引っ張ってくれると分かりやすいのですが、エサや魚の種類、そのときの活性の程度などによって、「大きくアタるとき」「小さくしかアタらないとき」とさまざまです。
ここでは、「竿先に出るアタリ」と「道糸に表れるアタリ」とを分けて解説したいと思います。
竿先に出るアタリ
チョイ投げの場合も、投げ釣りと同じく「引き釣り」「置き竿」と2通りの釣り方がありますが、ここでは置き竿を中心に解説しましょう。
一般に、投入した仕掛が海底まで沈んだら軽くテンションをかけ、竿先を軽く曲げてその状態でアタリを待ちます(流れが速い場合や風が強いときはその限りではありません)。
ある程度活性の高い魚がエサを突くと竿先がチョンチョン、あるいはチョンと動いて元に戻ります。続いて、本格的にエサを口に入れて泳ぎ出すと竿が大きく曲がります。これが典型的な本命のアタリなのですが、実際にはこれ以外のさまざまなパターンがあります。
鋭くチョンチョンと動いたもののそのあとは何の動きもないとか(もうエサは残ってないことがほとんどです)、目に見えないほど小さく小さく動いたり、反対にいきなりグーンと竿先が大きく曲がり、そのままグイグイと引っ張り込もうとしたりと、いろいろな動きを見せます。とにかく、竿先が動けばそれは魚からの合図だと思ってください。

道糸に出るアタリ
竿先に表れるアタリに比べると、道糸に出るアタリの種類はそれほど多くありません。たるむか、または横に移動するかです。エサを食べた魚が手前に寄って来たり横に動いたりすると、竿先に変化が出ないことがあります。そんなときは道糸で判断します。

アワせ方もいろいろあります

アタリが出て、魚がハリに掛かっていると思ったら「アワセ」を入れます。これは確実にハリ掛かりさせるためのアクションです。アワセ方にはタイミングや強さ、方向など要素はさまざまにあるのですが、ここでは単に道糸のたるみを巻き取り、竿を鋭く立てるとだけ思ってください。
大アワセは禁物
チョイ投げビギナーのみなさんにありがちなのが、竿先を水面まで下げて後方に振り上げる大アワセです。なかにはビュンと音がするほど強くアワせる人も珍しくありません。しかし、多くの場合、このアワセ方はおすすめできません。
理由は、根掛かりしたときや魚がたまたま大きかった場合はアワセ切れすることがあるからです。これは、突然のショックに道糸、あるいはハリスが切れるという現象です。場合によっては竿が折れることもあります。そして魚が掛からなかった場合には、オモリが自分に向かって飛んでくることもあり、これはかなり危険です。
理想はソフトに小さく
望ましいのは優しくて小さなアワセです。強いショックを与えると魚は驚いて激しく抵抗します。しかし、優しくアワセると魚の抵抗を最小限にとどめられます。また、ハリスや道糸にキズが入っていても、そこから切れる可能性も低くなります。道糸のたるみを巻き取っていれば、30~50cm動かすだけでガッチリとハリ掛かりするはずです(ただし例外もあります)。
怪しいときは聞きアワセ
小さいアタリがあったものの、そのあとの動きがなんとも判断しかねるケースがあります。竿先が動くのは魚のアタリとは限りません。波や風のせいで動くことがままあります。魚ではないと断定できるときはいいのですが、そうではない場合は聞きアワセをしてみましょう。
これは、ゆっくりゆっくり引っ張って反応を見る方法です。魚が食っていれば、エサが逃げないようにさらに食い込んでくる可能性が高く、そのときに本アワセをすればいいのです。なんの反応もなければ魚ではないと思っていいでしょう。
アワセたのにハリに掛からないのは?
確実にアタリだと判断してアワセたのに、魚が掛からないことが往々にしてあります。理由はいくつか…いや、たくさんあります。「アワセのタイミングが早い」「ハリが小さい」「ハリ先が曲がっていた」「ハリ先が欠けていた」「エサが大きい」「魚が小さい」「エサの食い込みが浅かった」……などなど、各種あります。
魚の種類は無視するとして、とりあえず「海では飲み込ませて釣る」という原則に従ってください。リリースを前提とする場合(淡水魚やゲームフィッシュ)は掛けアワセすることがありますが、ほとんどの海水魚は飲み込ませた方が確実です。
また、ハリのトラブルについてはチェック漏れが原因といえます。ビギナーのみなさんは面倒と感じるかもしれませんが、ハリやハリスは必ずチェックする習慣を身に付けてください。

取り込み
魚が掛かれば取り込みに移ります。魚がそれほど大きくなければスムーズに道糸を巻き取るだけです。止めたり巻いたり、竿先を上下したりとか、そういう余分な動きはできるだけ避けてください。でないと、ハリ掛かりが浅い場合は途中で外れてしまう可能性が高いのです。
そして、足下まで引き寄せたところで魚を抜き上げます。魚が大きいときは玉網(タモ)ですくいましょう。このとき注意しないといけないのは、決して道糸を巻き過ぎないことです。慣れないと往々にして魚に注目しがちです。その挙句、巻きすぎて竿先を折ってしまうケースが珍しくありません。

魚を素手では握らない
取り込んだ魚に対してまずしなければならないのは、ハリを外すことです。そのためには魚を保持して固定しなければなりません。これが意外と厄介です。
なぜなら魚の表面は粘液で覆われていてヌルヌルしており、さらには棘条(きょくじょう)と呼ばれるトゲがヒレにあるからです。種類によってはトゲの先に毒素を含んでいる魚もいますから、固定するときは十分な注意が必要です。
魚は必ずタオルでくるむか、または魚用のハサミ(フィッシュグリップ)で固定してください。危険な魚については改めて紹介する予定ですが、まずはどのような魚も素手で握らないようにすることが大切です。

ハリを飲み込まれたら
チョイ投げ釣りでは、魚にハリを飲み込まれてしまうことがよくあります。とくにビギナーの方ほどこの場面に戸惑いがちで、タックルボックスにハリ外しを入れている方も多いようです。魚のノドの奥にハリが刺さってしまったら、以下のステップで対処しましょう。
(1)まずはハリ外しを使って外してみる
ハリが口元やノドの浅い位置に掛かっている場合は、指先で、またはハリ外しを使えば比較的かんたんに外せます。魚をしっかり押さえ、慌てず落ち着いて対処しましょう。

(2)外すのが難しい場合は、無理せずハリスを切る
ノドの奥までハリが飲み込まれている場合、無理に外そうとすると時間がかかるだけでなく、ハリスにキズが入ってしまうことがあります。歯のある魚も多く、何度も触っているうちに糸が傷み、結局は結び直すことになるケースも少なくありません。そんなときは、思い切ってハリスを切ってしまう方が安全で、手早く釣りを再開できます。
(3)新しいハリや仕掛に交換する
ハリスを切ったら、替えバリや新しい仕掛に結び替えましょう。トラブルを引きずらず、次の一投に集中できるのが大きなメリットです。
ハリを飲まれたときは、必ずしも「外すこと」にこだわる必要はありません。あらかじめ予備の替えバリや専用仕掛を多めに用意しておけば、無理な作業をせず、切ってすぐに釣りを再開できます。こうした準備も、チョイ投げ釣りを快適に楽しむ大切なポイントです。
アタリが出るシーンは釣り人みんなが待ちわびる瞬間です。しかし、そのアタリにはさまざまなパターンがあり、とてもアタリとはいえない動きもあります。そのアタリらしき変化を察知して「どう処理すればいいか」を解説してみました。
とはいえ、ここで紹介した以上にアタリにはさまざまな種類があります。それを釣りの現場で実体験し釣果につなげるのはみなさん自身です。どんなアタリが出て、それに対してどうしたらハリに掛かった、あるいは掛からなかったかを数多く経験することで、釣りのスキルがアップするのは間違いないでしょう。
釣り・アウトドア好きな一般ライターさんを強力募集中!!
詳しくはコチラ!
レポーターREPORTER

30年以上釣り雑誌の出版・編集に携わり、さまざまな釣りモノに接してきました。それにともなって数多くの釣り人の話を聞き、たくさんのフィールドで釣りを体験してきたといった具合です。そんな経験で培った知識のなかから、みなさんの役に立つ情報を届けしたいと思います。
