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夏間近になると、さまざまなアウトドア活動において「暑さ対策」が必須となります。キャンプツーリングでも同じです。バイクに乗っていると一見涼しそうですが、実は熱中症のリスクがあります。快適かつ健康的に、夏のキャンプツーリングを楽しむために、適切な準備をして夏に備えましょう。
夏はキャンプツーリングが大変
夏になれば、アウトドアやバイクツーリングが本格化します。私のようにキャンプツーリングに出掛ける方もいるのではないでしょうか。しかし、ツーリングやアウトドアを満喫しようにも、日本の暑さは強敵です。とくに「熱中症」「食材の痛み」「夕立」は、多くのバイクキャンパーを悩ませる原因でもあります。
熱中症
熱中症は近年、無視できない問題になっています。バイク乗りは「風を浴びて涼しい」といいますが、ヘルメットの中は汗だくです。夏用のウェアを着ていても、やはりインナーには汗がベットリ…。走行中は気が付きませんが、実はかなり汗をかいて体力を消耗しているのです。適度な休憩や水分補給を忘れると、熱中症になってしまいます。
キャンプ場でも同様に、熱中症対策が必要です。高地のキャンプ場は避暑地で多少涼しいのですが、海沿いや日陰の少ない場所では熱中症のリスクが高まります。直射日光を避けて、できるだけ日陰に避難し、熱中症の対策を施すことが重要です。
食材の傷み
日本の夏は気温と湿度が高くなると、食材の傷みが早くなります。日本の気温は細菌やウィルスが活発に活動する温度と一致するからだそうです。バイクで食材を運んだり、キャンプの際に買い出しをするときには注意しなければなりません。昼と夜で別々に買い出しに出るなど、工夫が必要です。
クーラーボックスがあっても、何度もフタを開閉すると中の氷が溶けて効力が薄れます。食中毒になるとツーリングやキャンプを中断せざるを得ないことになるので、こちらも注意が必要です。
夕立
キャンプツーリングでは夕立にも注意しましょう。夕方の気温が下がる時間帯に合わせて、急激に雨が降ることがあります。このとき、走行中であれば転倒の危険性が増します。また、雨に長時間打たれると風邪をひきやすくなりますし、かといってレインウェアを着こむと、ウェア内で蒸れて熱中症になりやすくもなります。
キャンプ場に着いている場合でも、地面がぬかるんで転倒しやすかったり、スタンドが埋まって転倒する危険もあります。
夏のキャンプツーリングを快適にする工夫
夏のキャンプツーリングには危険が多いものです。そこで、各種快適に楽しむための工夫や対策が必要です。あくまで一例ですが、私の経験をもとにいくつかご紹介しましょう。
高原キャンプ場がおすすめ
夏にキャンプをするならば、高原キャンプがおすすめです。高原キャンプ場は標高1000m以上の場所にある場合もあります。キャンプツーリングでは、キャンプ場への道中の景色やワインディングを堪能することができます。
なにより、夏でも高原キャンプ場は平地よりも気温が低く虫も少ないため、快適に過ごせます。100m標高が上がると0.6℃気温が低下するといわれており、1000m越えの場所では6℃も低くなるのです。また、高原では夏ならではの山アクティビティを楽しむことも可能です。
キャンプでは虫対策が必須
夏にキャンプをする場合は、虫(害虫)対策が必要です。夏の暑さを受けて肌を不用意に露出すると、ハチやブヨ、ヒルの恰好の標的となります。
とくに、ブヨやヒルは気が付いたら手遅れになる場合があります。長袖長ズボンを着用することや、サンダルで不用意に草むらや木の下に行かないなどの対策や注意が必要です。ヒル専門の虫よけなどもあるので、アウトドアショップで購入するのもおすすめです。
夏は汗冷えと湯冷め対策を忘れずに
夏のキャンプツーリングでは汗冷えと湯冷めにも注意が必要です。私も経験があるのですが、暑さで全身に汗をかいたままにしておくと、走行中に風で身体が急激に冷えてしまうのです。汗が乾燥するよりも早く、風が身体の熱を奪っていき、場合によっては低体温症になってしまいます。
また、温泉に入ったあと身体の汗が引くのを待たずにバイクに乗ると、湯冷めしてしまいます。夏でも風邪を引く要因となるため、時間に余裕を持った行動を心掛けましょう。
ウィンドブレーカーなど体温調整できるウェアを所持しておくと便利です。
便利な機能性インナーウェアを活用する
夏のキャンプツーリングには機能性インナーを持っていくと便利です。地肌と汗が触れる時間を減らし、汗冷えから守ってくれます。そのほか、直射日光を避けて地肌を隠し、速乾性が高いものであれば汗の不快感も軽減できます。夏でも快適にキャンプツーリングを満喫することが可能なのです。
バイク用品メーカーによっては、「水冷インナー」など工夫を凝らしたインナーも発売しています。自分の目的に合ったインナーを着用すれば、夏のキャンプツーリングを何倍も快適なものにできます。
キャンプ場でのバイクの転倒を防ぐ
キャンプツーリングを堪能していて一番悲しいのはバイクが傷つくことです。自分のテクニックの問題なら諦めがつきます。ただ、キャンプ場によっては地面が柔らかいことが原因でバイクが倒れてしまうこともあります。こういった転倒を避けるには、スタンドを立てる地面を安定させるための敷板が便利です。木の板でもアルミ板でも大丈夫です。なかにはスタンドに直付けして走行できるものも販売されています。
夕立や雨で地面が柔らかいときには、必ず設置面積を増やすアイテムを持参しましょう。大切なバイクを少しの工夫で守ることができます。
夏のキャンプツーリングに重宝する便利アイテム
夏のキャンプツーリングではさまざまな対策が必要です。ここでは、キャンプを快適にするために便利なものを紹介します。クーラーボックスや真空マグ、冷感タオルなどは、暑い夏こそ重宝するアイテム。快適なキャンプツーリングを行うためにもそろえておきたいアイテムです。
クーラーボックス
クーラーボックスは夏に必須のアイテムです。クーラーボックスがあれば飲み物を冷たく維持することはもちろん、食中毒の危険性を下げることもできます。おすすめは、ソフトクーラーボックスです。
キャンプツーリングではハードタイプはやや不便です。未使用時でもサイズが変わらないハードタイプは場所をとってしまいます。保冷性能は高いのですが、サイズが大きく収納に困るため、キャンプツーリングでは使い辛いですね。
真空マグ
夏のキャンプツーリングに真空マグカップは便利です。真空断熱構造によりカップ内の温度を一定に保ってくれるので、冷たい飲み物を冷えたまま楽しめます。商品によっては結露もしないためひじょうに重宝します。
美味しいお酒やジュースを楽しむには必須アイテムです。
冷感タオル
冷感タオルが1枚あると、かんたんに涼を取ることができます。熱中症対策にも使うことができるので、ツーリング時でもキャンプ場でも大活躍します。
タオルを濡らして首筋や脇といった血管部分を冷やしたり、首や頭に巻いて紫外線を防ぐのに使います。専用のケースが付属した商品を選べば、冷やした状態で持ち運べ、使いたいときに即座に活躍してくれるのでおすすめです。冷感以外にも吸水速乾性能が高いものや、UVカット率が高いものもありますよ。
コット
夏のキャンプ場は想像以上に暑いことがあります。そこで大活躍するのがコットです。コットはキャンプ用のベッドのようなもので、地面から距離をとって眠ることができるため、夏場でも地熱の影響を受けにくいのが利点です。
寝苦しいときはコットの上にマットを敷いて、その上に冷感シーツなどを設置しましょう。とても快適な寝床を確保でき、快眠を得ることができます。キャンプツーリングでは大きな荷物にはなりますが、持っていく価値はあります。
サンダル
夏場のキャンプ場で一番不快なのが足元です。ツーリング用のシューズやブーツはどうしても頑強な作りをしているため、汗をかいてしまいます。また、熱もこもりやすいです。キャンプ場で快適に過ごすためにサンダルを持参するのがおすすめです。個人的には安く手に入るビーチサンダルもイイですね。
足元のストレスが大幅に減るだけで、何倍もキャンプツーリングが快適になりますよ。
夏のキャンプツーリングには危険がつきものです。とくに熱中症には十分注意する必要があります。しかし、適切に対策をすれば、快適に過ごすことができます。キャンプ地として高原キャンプ場を選ぶといったようなことは、暑さを避ける根本の対策かもしれません。夏でなければ宿泊できない場所もあるので、そんな場所を楽しめれば一石二鳥ですね。
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レポーターREPORTER
ソトアソビと文章をこよなく愛するライター。バイクとザック一つで旅をします。ソロキャンプ歴2年の新米キャンパーです。バイク旅と登山を中心に道具を取りそろえているため、自然と道具が軽量コンパクトの最小限に。“どこまでも自分らしく遊ぶ”をモットーに活動中です。
X:@ren_consul
ブログ:バイクと大人の外遊び (URL: https://hikebiker.com/)