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「釣果アップの勘所」第13回のテーマはサヨリ釣り。大阪湾岸では秋の釣りとして人気がありファミリーフィッシングにも最適。足場がよく安全な護岸や防波堤からかんたんにウキ釣りでねらえるのでファンも多いが「人並みに」「人並み以上に」の釣果を上げるには、ちょっとしたコツがある……といっても、実にかんたんなのでチャレンジしてみよう。
秋が本番!
飛ばしウキ付き仕掛を遠投
たとえば大阪湾岸の護岸や防波堤で、秋になると釣れ始め人気も高いのが日中のサヨリ釣りだ。ツンと尖った顔に細長い体型で可憐なイメージのサヨリは、新鮮ならお造りが旨いし、たくさん釣れたときは開いて干物にするのも保存が利く。軽く炙っていただくとなかなか美味しい。
大阪湾岸では例年7月半ばになるとムラはあるものの30cm前後の大型が釣れ始めるが、8月には鉛筆サイズと呼ばれる小型の群れと入れ替わる。しかし次第に群れの個体数も多くなり全長20cmオーバーとサイズもよくなり数も釣れるようになるのが9~10月だ。
釣り方は重い飛ばしウキとマキエカゴ、アタリウキがセットになった専用のサヨリ仕掛を遠投してねらうのがかんたんで楽だ。ハヤブサなら「弾丸サヨリ3連シモリ」などがおすすめ。
とにかくよく飛び絡みにくい仕掛なので手返しがよく釣果も上がる。飛ばしウキ、マキエカゴ、アタリを取るための3連シモリウキ、ハリス付きのハリまでセットになっており、釣り場ではミチイトを結ぶだけで釣りができる。また自動ハリス止め仕様なのでハリの交換もハリスを引っ掛けるだけでかんたんだ。ちなみにハリス0.8号前後でサヨリバリ3.5~5号が目安だ。
マキエのアミエビは
カゴに詰めすぎないこと
エサは関西で「サシアミ」と呼ばれる大粒アミエビで、近隣のエサ店で手に入る。また冷凍のイカを小さく切ってハリに刺すのも効果があるようで、これはサシアミにくらべエサ持ち抜群で、運がよければ1つのエサで2、3尾釣ることもでき手返しがアップする。
マキエはアミエビ。半日の釣りなら冷凍(小)が1~2個あればいいだろう。溶かしたアミエビのマキエをカゴに8分目ほど(詰めすぎると海中での出が悪くなる)入れて、15~30mほど沖にめがけて投げ込む。
ウキをゆっくり引いて誘う
とにかく仕掛を動かすこと
仕掛が着水したら仕掛を2、3回大きくシャクってカゴの中のアミエビを出し、あとはゆっくりリールを巻いてスローに引いてくる。
こうすると常に道糸が張った状態になり、ウキに出るアタリが目で分からなくても手元にブルブルッと魚信が伝わるのでかんたん。
また、潮の流れに乗せ仕掛を流すこともある。この場合、ウキを流しっぱなしにせず、ときどき竿を立て仕掛をシャクってマキエを出すこと。これが誘いにもなり、その途端に勢いよくウキが消し込まれることが多い。ただ周囲に釣り人が多いときはオマツリに要注意。
磯竿が定番だが
ライトなルアータックルもOK
タックルは短めの磯竿2~3号が仕掛を投げやすく、よく飛ぶのでオススメだが、仕掛全長は長くないので8~9ftのルアータックルでもOK。ロッドが短く取り回しがよいので、頻繁に誘いもかけられて釣果が上がることも多い。
スピニングリールにはナイロンミチイト3号が標準。細いPEラインをリールに巻いている場合は、3号リーダーを1ヒロほど継ぎ足せばよい。
サヨリは群れが回遊すれば入れ食いになる。手返しよく仕掛を投入しマキエを効かせ群れを自分の前に釘付け。マキエが効きだせば徐々に釣れるポイントが手前に寄ってくる。
ただし、釣りに夢中になり足下にマキエのアミエビが散乱することも多い。釣り場を後にする際は、必ず水くみバケツで海水を汲んで洗い流そう。
※次回は「タチウオのテンヤ引き釣り」について解説する予定です