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私は普段、鹿児島県の大隅半島をホームグランドに春夏秋冬、釣りに出掛けています。フカセ釣りをメインに、エギング、ヤエン、キス釣り、アジサビキなどいろいろな釣りを楽しんでいます。
私にとって外せない冬のメインターゲットといえば寒グレ(メジナ)ですが、寒さ厳しい磯に上がっての釣りを強いられるのは事実…。しかし、そんな冬磯を満喫するため、釣りだけではない(私なりの)楽しみ方をご紹介しましょう!
冬の寒グレねらいの合間に
素晴らしい景色を眺めながらの「磯飯」は最高!!
冬の磯釣りといえば「寒グレ(メジナ)」がメインターゲット。私が磯に行きたくなる理由の一つはフカセ釣りがもちろんですが、次に楽しみなのは磯でしか見られない景色。そして何より楽しみにしているのは、磯の上で食べる「磯飯」なんです。
大好きなフカセ釣りの場で、見渡す限りの素晴らしい景色と美味しいご飯の2つを足せば、それだけで最高な食事となり、どこで食べるご飯よりも美味しいのです! 普通のコンビニ弁当やカップ麺でも通常の2倍は美味しく感じます。
また、地域によっては、12時ごろに見まわり船で温かいお弁当を持ってきてくれるサービスなどもあり助かります。長崎県では、磯まで「ちゃんぽん」を持ってきてくれるところもあるんですよ。
ちなみに…、私の冬のオススメの磯飯メニューは、「おでん」です。温めるだけでカンタンで美味しく、身体も温めてくれるので、とてもオススメです。
私の場合はコンビニのおでんをジッパー付き保存袋に入れるか、市販で袋に入っているものを購入して持っていき、現地でジェットボイルに移して温めて食べることが多いです。やや難点としては、ジェットボイルは底が深いので食べていくと徐々に食べにくくなること。ですので、小さい鍋を持っていくことをオススメします。
美味しくヘルシーに肉が焼ける!?
持ち運びや収納に困らない「ヨコザワテッパン」
最近のマイブームは、「ヨコザワテッパン」を使って焼いた焼肉です。
ヨコザワテッパンはアングラー、キャンパー、ライターとして活躍している横沢鉄平さんが長い経験を活かして制作し、「携行性・実用性・ルックス」のすべてにこだわりつくした逸品だと感じています。
ヨコザワテッパンはぶ厚いので熱をためてくれ、どの部分で焼いても同じくらいの火力で焼いているように焼きムラが出ません。だから肉も野菜も美味しく焼けるのです。また、真っ平らなので余分な脂はフチから落ちてくれ、ヘルシーに食べられます。
一番気に入っているのはとにかくコンパクトなところ。いっぱいに釣り道具が入っているバッカンやタックルボックスにも、真っ平らがゆえにちょっとした隙間に入れておくことができます。そのため道具はかさばらなくて済むし、料理も焼くだけなので楽チンで、オススメですよ!
もちろん寒グレも忘れていません!
攻略のポイントは3つ
磯釣りのメインも、もちろん忘れてはなりません。
大好きなフカセ釣りで寒グレをねらっていますが、毎回グレ釣りに正解はなく、結果論として「グレが釣れたから、今回の釣り方は正解だった」という具合。なので、いつもいろいろな仕掛や釣り方に挑戦しながら楽しんでいます。
そんななか、私が意識している大事な攻略ポイントは3つです。
ポイント1「グレの口元にエサを丁寧に届ける」
寒グレは「丁寧に釣る」。かんたんな言葉ですが本当に大事なことです。基本に忠実に、瀬際やストラクチャー周辺をしつこくねらいます。グレは食い上がってくることがよくありますが、なかなか浮くことが少ない寒の時期は、より丁寧にグレの居場所(瀬際やストラクチャーの奥)を探ります。
ただ、グレの目の前までエサをしっかり届けることが大事とはいえ、グレのタナをサシエが早く通過し、グレが食う隙もなく奥深くに入ってしまうことがよくあります。(私の経験上)真冬でも海の条件がよければグレが1ヒロ以内に浮くことがあるということも頭の中に入れながら、上から下まで刻みながら「丁寧に釣る」ことが、釣果を伸ばすコツです。
ポイント2「風の抵抗を意識したラインメンディング」
冬は北西の季節風がよく吹くため、風対策も釣果を伸ばすコツのひとつです。強風になれば道糸が飛ばされ抵抗を受けて、ウキがマキエと違うコースを流れてしまうことがよくあります。そうなると当然ヒット率が悪くなるので、できるだけ風の抵抗を受けにくいところに道糸を置いておく必要があります。
風の向き、流れるコース(流したいコース)を意識し、ラインメンディング(ラインのコントロール)するようにしましょう。
また、ナイロンラインよりもPEラインの方が引っ張り強度が強く、ナイロンよりも細い号数が使用できるため風抵抗が少ないと、私は考えています。ですので、ほとんどの釣りでPEラインを使用しています。ラインメンディングも苦ではありません。
PEはラインを海面に置けばフロートラインにもなり、穂先を海中に突っ込みリールを巻けばサスペンドラインにもなるので予備スプールも少なくて済むうえ、ナイロンよりも劣化スピードが遅いのでコスト的にも助かります(※あくまで個人的な感想ですが)。
ですが、一方でデメリットもあります。対ショック性がなく、瀬にちょっとでも触れると一気に傷んでしまいます。そのため魚とのやり取りは慎重に行う必要があります。
ポイント3「ハリのセレクトも重要」
ハリのセレクトも重要なポイントです。ハリは魚との唯一の接点で1番大事、そして1番難しいと感じるところです。また、ハリを変えると一発で食ってきたりするほどなので、種類・号数もたくさんあるので購入するときに迷う部分でもあると思います。
私は巨大オナガグレをねらうとき以外、基本的に使用するハリは2種類です。愛用しているハリは2種類とも「軽い」ハリなので、マキエのオキアミと沈下スピードをできるだけ同じように沈下させるねらいで使用しています。また、ハリの自重が軽いため、ハリに刺したオキアミが潮をとらえたときに引っ張られやすいのではないかと考え、軽いハリを使用しています。
もう一つ、特殊な状況のために持っているのが「オキアミカラー」のハリです。これは、アジやサバが大量にいる状況のときに使用し、サシエが少しかじられたり、ずれたりしても、ハリそのもののオキアミカラーで誤魔化すことができるからです。多少サシエに問題が生じても、アジやサバのいるタナを突破できたら本命が食ってきてくれますし、ときにはサシエが付いていないときでも食ってくることがあるので、絶対に持っておきたいハリだと感じています。
また、エサ取りが何か分からず、戦略を立てづらいときにもオキアミカラーのハリを使用します。エサが取られ仕掛を回収した際、塗装が剥げていたらフグ・ハギ系だと判断することができるため、次の作戦に早く移ることができるからです。
寒空のもと釣る磯の寒グレは心身ともに何かと忍耐が求められます。しかし、せっかくの大好きな釣り。楽しみや心のゆとりを増やし、工夫して、2倍満喫するのがオススメです。磯からの景色とともに楽しむ「磯飯」は、空腹を満たし、心を満たしてくれるエネルギーの素。せっかく磯に上がるなら、釣りだけではなくご飯も楽しんでみませんか?
そして、本命をねらう際は集中して魚と向き合うことで釣果を上げる。そんなスタイルで磯を2倍楽しみましょう!
次回は、大人気ファストフード店の料理をひと手間加えた「磯飯」を紹介したいと思います。次回もお楽しみに!
レポーターREPORTER
沖縄県出身
父が漁師をしているため小さいころから海に親しみ、時間があれば釣りをしていた子ども時代。鹿児島県の大学に進学してからは本格的にフカセ釣りを始め、九州でフカセ釣りがしたいがために鹿児島県に就職。現在は「釣研アンバサダー」として活動中。釣研FG支部大会にて優勝数回、クラブの大会で上位入賞など、今後もビックトーナメントで勝つことを目指して日々「釣戦中」。
インスタグラム:@oosumi.fukaseturi (URL:https://www.instagram.com/oosumi.fukaseturi/)