行楽のためには天気は良いに超したことはないのだが、魚が釣れる条件を考えると、一概に「晴天」が良いとも限らない。仮に「晴天」だけみても、前日まで晴れ続けていたのか、それとも風が強かったのか、雨が降った後の晴れなのか・・・により、同じ「晴天」でも条件は変わってくるだろう。また、これから天気が下り坂になるのか、風が吹き始めるのか、これからの天気にもよる。あくまで天気は一時点を見るのではなく、天候変化のなかでの流れをつかまなくては、釣りにとってはなかなか難しいと言える。加えて、狙う魚や地域、釣りのしやすさ、釣り人によって好みはさまざまではないだろうか。
そこで今回、釣り人として好みの天気や時間帯などがあるかを関係各者にアンケート。釣り人がどう考えているのか? 少しだけご紹介しよう!
Q0.あなたがする釣りジャンルのなかで、メインとなる釣りは何ですか?
いきなり結果を発表する前に、まずは今回アンケートにご協力をいただいた方々の釣りジャンルについての比率を見ておこう。内訳は下記表1・2のとおり。
社内や私の知人といった、ごく限られた方のご協力ということもあり、世間一般の比率とはおそらく異なるだろうがご了承いただきたい。とはいえ、ソルトルアーユーザーが多いという点では最近の傾向と似ているのではないだろうか。バスフィッシングも含め「ルアー釣り」が70%、「エサ釣り」が30%といった具合だ。
ちなみに今回のアンケート、「Q1と2」「Q3と4」は相反する質問をさせていただいている。セットで見ていただくと分かりやすく、また答えが想像しやすいかもしれない。
Q1.あなたが好きな天気は何ですか?
自然のなかで遊ぶ釣り人にとって、お天気の良し悪しは「魚の活性や釣果」「釣りのしやすさ」に多大な影響を及ぼす。当然、「好きな天気」「嫌いな天気」があるはずだと、ストレートに聞いてみた。
結果はご覧のとおり。「晴れ」が37.5%、「曇り」が27.1%、次いで「薄曇り」が25.0%といった結果だ。
当然というか、想像どおりと言ってしまえばそれまでなのだが、意見としても「晴れているほうがテンションが上がる」「釣れていなくても気分爽快」といったことから「晴れ」が好きだと答えた方が多かった。また「曇り」や「薄曇り」に関しては、「魚の活性が上がる」「過去の経験上よく釣れたから」といった釣果に関する意見と、「釣りをするのに(陽射しが)最適」といった過ごしやすさからの意見とに分かれた。
ここで気がついたのだが、釣り人の意見は活性や釣果といった「魚側の状況を考えたもの」と、釣りのしやすさ過ごしやすさといった「人側の都合からのもの」とが混在しているということ。「好きな天気」に関しては、人側の都合からの意見が全体の57.1%とやや多く、また、比較的ルアー釣りの方よりもエサ釣りの方のほうがその傾向が強いことも分かった。
Q2.あなたが嫌いな天気は何ですか?
Q1とセットとなる「嫌いな天気」。好き嫌いの大きく2択ととらえれば、先の結果から想像はたやすい。結果は下のグラフのとおりで、「土砂降り」がダントツの49.1%、約半数を占めている。次に多い「雨」の34.5%と合わせると、全体の83.6%もの方が雨降りを嫌っているという結果だ。
意見としても、雨は「濡れるので嫌」「やる気が出ない」「身体が冷える」「濡れて気分が悪く釣りに集中できない」など、ほぼほぼ“不快”ということで、人側の都合がその大半だ(天気に関わらず人側の都合による意見は全体の89.3%)。また、同じ人側の都合ではありながら、私が想像していなかった意見として多くあがっていたのが、道具のお手入れに関する意見。「自分も釣り道具もベタベタに濡れて、後片付けが大変!」という声が多く、悪天候の際のみなさんの苦労がうかがえた。私はズボラな性格のためあまり気にならないのだが・・・。
それと、同様の理由で「小雨」を嫌う方が12.7%ほどいたが、Q1では「小雨」を好む方もいる(6.3%)。意見としても「魚の警戒心が薄れ釣果が望める」ということから、「小雨」は「魚が釣れるけど濡れて嫌だ」「濡れてしまうけど魚が釣れる」という、人によってとらえ方が異なる、ある意味「境い目となる天気」だと言える。