From HEAT the WEB DIRECTOR釣り人あるある -釣り人の不可思議な習性-

「我々は釣り人である」。釣りを趣味としてたしなむ者は皆、釣り人としての己の腕と、これまで培ってきた経験に裏打ちされたプライドがあるのでは無いだろうか?
「恥ずかしながら釣りを趣味にしてます・・・」と口では謙遜しつつも、実は内心「結構僕釣りますもんね!!」と、釣場の誰よりも釣れる気満々で週末の堤防や船、砂浜に訪れ、鼻息を荒げていると思われる(笑)。

釣り人

さてそんな釣り人の皆さん。どの趣味でもそうかもしれないが、ひと度釣りという趣味に片足を突っ込んでしまうと、一般の方には理解しがたい不思議な習性が次第に身につき、変わった人種として変貌を遂げ始める。
そんな出来事は普段身に覚えが無いだろうか?

社内でも良く話に挙がるのだが、釣り人は他人が釣りをしているエリアが非常に気になる。自らもその日何らかの状況や環境、自身の第6感に基づいて竿を出しているはず。しかし、お隣で釣りをしている人の一挙手一投足が気になって仕方が無い。
「自分は魚のいる場所に入っているんだろうか?」「ひょっとして目の前に魚は居ないんじゃないか・・・。」
最初の1匹が釣れるまでは、こんな疑心暗鬼な気持ちからか、周囲の釣り人の行動と釣果が気になってしょうが無い。
その結果、何故か少しずつお隣の釣り人に抜き足差し足で近づいて行ってしまう人が多いようだ。。。広大な堤防や砂浜であるにも関わらず、何故か数人の釣り人が怪しく寄り添い、まるで旧知の友人かの様に並んで仲良く釣りをしている光景に出くわすこともしばしば。

釣りイメージ

まして、お隣さんが釣れようものなら、更に「ぐっ」と寄って来られる事もアリ。また、釣れた釣り人が場所を移動したりすると、すかさず同じ場所にキャストしたりする光景も。やはり皆さん、「釣りたい!!」気持ちの強さからか「隣の芝生が青く」見えてしまうようですね。まるで、当たっていたパチンコ台を奪い合う姿と似ているかも・・・。

私自身も長年釣りに携わっていると、ついつい出かけた先で「水面」を見る癖が付いてしまった。
家族との観光や友人とのキャンプ、はたまた仕事で高速道路を通っている際、池や湖、河川、海岸線といった水辺が出てくると、ついつい水面が気になり覗き込んでしまう。今、釣りが出来る状況下にないにもかかわらず、「水の濁り具合」「地形や海藻の具合」「潮目」「風による波の立ち方」「ベイトの有無」・・・を瞬時に読み取ろうと、半ば必死に目を凝らして見てしまうのである。ひとしきり観察すると、今度は頭の中で状況判断に基づく釣りの組み立てを妄想し、脳内フィッシングが始まる。
社員同士の車中となるとこれが尚更で、さも当然かの様に皆口々にそのポイントに関する知っている情報を語りだし、これまたいつ訪れるかどうかも分からないポイントでの釣り談義に花が咲くのだ。

海川釣り場イメージ

随分と長い間、「釣り人、釣り好きはマニアックだなぁ~。」と思っていたのだが、私自身すっかりその習性が備わってしまった。また、釣り人特有の習性かと思っていたところが、一方で(私が)趣味としているクライミングにおいて、クライマーの友人も同様な様だ。クライマーは出かけた先で山の斜面の岩肌や庭園の岩、河川の大岩などを見かけるとテンションが上がるらしい。やはり、何か個人の嗜好と興味が発端となる趣味の世界では、皆さんのマニアック具合は一緒の様だ。

バケツ

その他、よく聞く釣り人の習性としては、「堤防で必ず他の釣り人の水汲みバケツを覗いてしまう」とか、ルアー釣りにおいて「隣の釣り人のシャクる際の風切り音やドラグ音に敏感」であるとか、「夜空に浮かぶ月の満ち欠けを見ると潮周りを考えてしまう」、「天気予報や風・波予報が気になって仕方が無い」、「モノを数えるときに1枚、1匹・・・等、”枚”や”匹”を単位に使ってしまう」、「必ず釣れた魚のサイズを手の平で測ってしまう」、等々。。。釣り人特有とも言える不思議な習性が、普段の私生活に出てしまうことは多々あるようだ。(私は息子が生まれた際、「身長はツバスくらいやね」と言ったら、奥様に「ヤメテっ!」と睨まれた。。。)

しかし、やはり一番の釣り人の習性と言えば「話が長い」という事ではないだろうか。
全ての釣り人では無いだろうが、大抵の釣り人は、自慢できる魚のサイズやエピソードを持っていると思われる。自己満足の世界ではあるが、それら記憶に残る記録が自身のプライドを支え、またその記録を打ち破るべく挑戦を繰り返す。その様に生きている我々釣り人は、他人に釣果自慢をしだすと、非常に話が長い。。。色濃く脳裏に焼きついている光景と興奮を、目の前の友人や知人と共有すべく、手振り身振りを交えて、また時には3倍くらい話を盛って(笑)、一生懸命に話をする姿を良く見かける。語っている当の本人はテンションが上がっているし、その面白さを伝えたい熱意は良く分かるのだが、延々と語られるとなると中々辛いものだ。。。まして、釣り人同士ならいざ知らず、釣りに興味の無い相手の時はご注意を。職場の忘年会やお酒の席で饒舌に、家族や恋人に無理やりに、となると、後で何を言われることか分からない。。。

打ち合わせ風景
もちろん釣りの話題に他ならない
数々の打ち合わせも長いものである

釣りという世間に広く知れ渡った趣味ではあるが、昨今の趣味の多様化も手伝い、悲しいかな釣り人口が伸び悩む現在。自然とふれあい、健全な趣味である釣りに、今後も多くの友人に触れてもらいたいとなると、我々釣り人が釣りの楽しさをもっともっと啓蒙していかなければならない。しかし、くれぐれも押し付けにならないよう、”変人”ではなく”趣味人“として、さわやかに伝えていかなければ。
と、最後は真面目になりつつ、週末に釣りに行く口実探しと奥様から許可を貰う作戦に、頭を悩ます私であった。

※本文は都合により脚色を交えております。ご了承下さい。