NEW PRODUCT TALK 漁具由来の擬似餌「弓角」が
ショアキャスティングゲームのマイクロベイトパターンに激ハマリ!!

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今回はエギ(餌木)やタイラバ(タイカブラ)といった、漁具をルーツとするルアーの一種である「弓角(ゆみづの)」を紹介しよう。決して真新しい釣具ではないのだが、何でもここ最近ソルトルアーゲームでのマイクロベイトパターンを攻略できる“奥の手”として、改めて注目をあびているようだ。
解説は商品開発を担当する小南氏にお願いした。

動物の角で作った弓状の形をした擬似餌
だから「弓角」

03_ 弓角(弓ヅノ)
発祥当時は動物の角などを用いて作られていた弓角だが、現在はポリカーボネート製となってカラフルな色合いに。さらにホログラムシートを貼ってフラッシング効果を高めたりと、現代的なアレンジも加えられている

諸説あるようだが、まずは「弓角」という名前の由来と、漁具としての使い方から聞いてみた。

「大昔は動物の角などを材料として、弓のようにしなった形の擬似餌を作っていたのが起源だと聞いています。これをやはり漁具である潜水板の後ろにハリスを介して取り付け、船で水中を引っ張ってサワラサゴシ、青物などをねらっていたようです。もちろん、この弓角を使った漁は現在でも行われています」とのこと。なるほど、名前から察する通りの漁具だったというわけだ。

04_ ショアトローリング フラッシュ弓角2本入
ショアトローリング フラッシュ弓角2本入」(品番BS511) ●サイズ:45mm ●カラー:全7色 ●価格:オープン

「現在では、弊社のショアトローリング フラッシュ弓角ポリカーボネート製となっていますが、その性能・効果は基本的に一緒です。
ポリカーボネート製になってからは漁師さんだけでなく釣り人も使うようになりましたが、船ではなくサーフからの投げ釣りが一般的です。飛ばしウキ(またはテンビン)にリーダーを介して弓角を付け、遠投して表層を引っ張ってくると、ツバスやシオ、サバなどの小型青物の釣りが楽しめるというわけです」。

05_ ライトブルーイワシ
ライトブルーイワシ
06_ ライトピンクイワシ
ライトピンクイワシ
07_ ブルピン
ブルピン
08_ 流血ピンク
流血ピンク
09_ ケイムラクリア
ケイムラクリア
10_ チャートゴールド
チャートゴールド
11_ シラスクリア
シラスクリア

ひと口サイズと強烈フラッシングで、マイクロベイトパターン最強!!

この釣れっぷりに注目したのが、やはりサーフを舞台にショアキャスティングゲームを楽しんでいたルアーマンだという。

「とくにターゲットが食っているベイトフィッシュが小さい、マイクロベイトパターンのときは弓角での釣果が圧倒的だということで、ルアーローテーションの一角として組み込んでいるアングラーも多いようです。ただ、これまでの“飛ばしウキ(またはテンビン)システム”はショアキャスティング用タックルにジャストフィットしているわけではないようで、小さくて軽い弓角をどうやって遠投するか…みなさんいろいろと試行錯誤していたようです」。

12_ マッチ・ザ・ベイト
マイクロベイトパターンに“マッチ・ザ・ベイト”な45mmボディには、大きいルアーには反応しなかったターゲットも難なく口を使ってしまう。ただ、釣れるサイズは選べない傾向にあるようで、ツバス(ブリの幼魚)やシオ(カンパチの幼魚)もバンバン食ってくる

テンビンとの組み合わせで
ショアキャスティング用タックルでも使いやすく進化!

確かに、飛ばしウキシステムはサーフでの投げ釣り用タックルで扱うことを前提に設計されていることもあり、ショアキャスティング用であれば10ftオーバーのロッドならば扱える…かもしれない。しかし、決してバランスが取れているわけでもなさそう…というか、やっぱりバランス悪いか!?

13_ ショアトローリング 弓角ゲームセット
ショアトローリング 弓角ゲームセット」(品番HA319) ●オモリサイズ:10号、15号、20号 ●カラー:蛍光イエロー ●価格:オープン

「そこで、飛ばしウキの替わりに弊社ですでにラインナップされていた『立つ天秤スマッシュ』との組み合わせを試してみたところ、メタルジグとほぼ同じ感覚でキャストできることが判明しました。重さも最大20号まであるので飛距離も十分に出せますし、飛行姿勢も安定しているのでリーダーがテンビンに絡んでしまうといったトラブルもひじょうに少ないのが特長ですね」。

テンビン…と言うと、ナゼかルアーフィッシングっぽくないように聞こえてしまうのだが、その形を見るとキャロライナリグの変形版(?)みたいな感じか。近年ではアジング&メバリングのキャロや、琵琶湖でバスねらいのキャロライナリグも発展を遂げ、オリジナリティあふれるスタイルに変化している。

14_ テンビンと弓角
弓角はリーダーからローリングスイベル&スナップを介してアームに接続されることから想像できるかと思うが、弓角が回転することでフラッシングと波動を発生してターゲットにアピールする
15_ 交換時
弓角を交換する場合、リーダー(4号~6号を推奨)はホログラムシートが貼り付けられている面から差し込み、8の字結び+ハーフヒッチ1回で結びコブを作って抜けないようにする。逆から差し込んでしまうと、弓角は回転しなくなってしまう

立つ天秤の「フラットボトム」だからできたオールレンジ攻略

「また、この立つ天秤はリールを巻き始めると、シンカー下面に水流を受けて浮き上がりやすくなる形状なので、巻きスピードやロッドの立て角度を調整することでボトム~中層~表層と、あらゆるレンジを探ることができるのも大きな武器です。蛍光イエローにペイントされたシンカーは表層ならばアングラーも目視しやすく、レンジキープのしやすさにも貢献しています」。

16_ フック
フックはボディに鋳込まれて固定。ルアーのようにアイ&スプリットリングでの接続もテストしたが、動きの自由度があるぶんフッキングが決まりにくかったという。また、羽根の替わりにティンセルやラバーも試したが、ボディがスムーズに回転しなくなったらしい。ちなみに、羽根の赤い着色はベイトフィッシュの流血をイミテートしている

飛ばしウキシステムは表層がメインだったが、立つ天秤ならば全泳層をカバーできるというのは大きな魅力。ターゲットやベイトフィッシュのレンジに合わせることが基本ということを考えると、よりアジャストしやすくなったといえるだろう。

「マイクロベイトパターン最強=定番ルアー」というワケではない

「ただ、マイクロベイトパターンでよく釣れるからといって、弓角だけに固執するのはおすすめできません。ベイトフィッシュが通常サイズのときはメタルジグを使ったほうが効率的ですし、逆にビッグベイトパターンのときには弓角だと認知される可能性すら低くなります。あくまでショアキャスティングゲームに対応する、数あるルアーのなかの一手として捉えて使ってもらったほうが釣果は伸ばせると思いますね。
マイクロベイトパターンに遭遇したときに、ぜひ『弓角』でチャレンジしてみてください!」。

17_ 漁具として進化した弓角
エギやタイラバ同様に、漁具をルーツにさらなる昇華を遂げようとしている弓角。今後の釣れっぷりやアングラーが施すチューニング、そしてアングラーからのリクエスト次第では、“弓角2.0”みたいな新世代モデルへとさらに発展していくかもしれない…

この弓角も含めて、やっぱりルアーは適材適所が大事(いや、ルアーに限らずエサ釣りもか…)。大きさはマイクロだが、使いドコロがドンピシャならばビッグな釣果をもたらしてくれるかもしれない。それが温故知新な擬似餌「弓角」だ!