ショアジギングで「潮」は重要?

ショアジギングは手軽に楽しむことのできる釣りです。しかし、シーズン最盛期ならともかく「1匹も釣れなかった」なんてこともよくある釣りでもあります。そこで今回は、少しでも釣れる可能性を上げるため「潮」に関して話していきたいと思います。海釣りでは、海の流れ「潮」がとても重要になります。潮を意識することで、「魚が釣れやすいタイミングはいつだろう?」と考えながら釣りもすることができるためぜひ参考にしてください。

そもそも潮って?

青空と堤防

釣りをしない方でも満潮や干潮という言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか?水位が一番高くなる時が「満潮」。逆に水位が一番低くなる時が「干潮」です。干潮といえば潮干狩りを想像してもらうと何となくイメージできるのではないでしょうか。この海の満ち引きにともなって、海に流れ(潮流)が発生するのです。

タイドグラフ

満潮から干潮へと潮が動くのが「引き潮」、干潮から満潮に動いていくのは「満ち潮」と呼ばれます。そして満潮・干潮まで達すると「潮止まり」といわれる、潮の流れが止った状態になります。
満潮(潮止まり)引き潮干潮(潮止まり)満ち潮満潮(潮止まり)といった具合です。

釣りにいいタイミングは?

魚の群れ

一般的には、潮が動いている状態の方が魚は釣れやすいとされています。というのも、潮の流れによって酸素なども運ばれてくるため、常に新鮮な潮が流れている状態の方が魚の活性も高くなるからです。私たちも空気がこもっている締めきった部屋にいるより、新鮮な空気が吹き抜ける風通しの良い部屋にいる方が気分は晴れやかになりますよね。

潮の動き始め

潮が動きだしたタイミングはチャンスといわれています。干潮・満潮から1時間半~2時間後くらいで本格的に潮が動き出すタイミングとなり、魚の活性も一気に高まるとされています。
 

潮止まり前

潮止まり前の1時間半~2時間くらいが、潮止まりに向けて流れが緩むタイミングで良いとされています。動き始めも同様ですが、海の中に変化が起きるタイミングで魚の活性が上がる場合が多いという感じです。

干潮・満潮どっちが狙いやすい?

夕焼けに染まる潮の流れ

干潮時、水が引いて水深が浅くなるため、魚は水深の深い沖の方に移動します。そして、満潮に向かうにつれて潮とともに再び接岸してきます。そのため、満潮の方が確率は高く、特に満潮の上げ止まり前と満潮からの下げはじめがタイミングとしては一番期待できるのではないでしょうか。

ただしショアジギングでは、魚の回遊の有無が大きなポイントになります。上記のタイミングでも回遊がなければ釣れませんし、潮止まりでも回遊があれば釣れる可能性は大いにあります。あくまで本腰を入れて狙うタイミングとして考えておく程度がいいのかもしれません。

潮によって釣り方を意識する

堤防

ここまでの話しで分かるように、一日の中で潮の動きは変化していきます。変化していく潮の状況を見ながら釣りをすることは重要で、釣果を伸ばす要素にもなりうるのでぜひいろいろと試してみてください。

 

潮が速く流れている場合

メタルジグ ジャックアイ

潮回り(大潮や小潮など)やエリアによって潮の速さは違います。例えば、潮の流れが速いことで有名な明石海峡付近では、川のように流れがきつくなります。最も速い時では100gのジグ(=メタルジグ)でも着底が分からないほど。少し話が極端だったかもしれませんが、長時間ジグを投げ続ける上でこの潮の流れは無視できません。そう、潮が速めに流れている分、引き抵抗が大きくなりとても疲れるのです。

キャスト

せっかく魚が回遊してきても、疲れてジグを投げていなければ気付かず通り過ぎてしまいます。
できるだけ引き抵抗の少ないジグを使う方が、当然疲れにくいためおすすめです。引き抵抗が少ないことを売りにしているジグが釣具店で売っていますのでチェックしてみてください。

ジャックアイショット

また、「潮を受けながらでも引き抵抗が少ない」=「潮を裂いてよく動いてくれている」ということですので、アピールの面でも効果的なのではないかと考えています。

ジャックアイTG

予算に余裕がある方はタングステン製のジグもおすすめです。鉛と比べて比重が重いためジグが小さくなります。その分潮の流れに影響を受けにくく驚くほどシャクリが軽くなります。また、着底が分かりやすく流されにくいため、お隣とのオマツリも軽減されるので、人がいっぱいの釣り場では特におすすめです。

潮止まりの場合

タックル手元

この時間帯は休憩するというアングラーも少なくないでしょう。海の中もゆったりモードで何かの拍子でスイッチが入らいないとなかなか魚も食いにくいと思います。それでも魚がいれば釣れる可能性はゼロではない。しかし、先にも書きましたが潮止まりでは新鮮な酸素が巡回していないため、魚は長距離ジグを追うことを避けがちです。早いスピードやジグが左右に飛びすぎると捕食を諦めてしまうということです。シャクリの幅を狭くしてリールも半回転~1/4回転にするなど、魚が食べやすい誘いをした方が良いでしょう。
また、フォールを主体にしたショアスローで狙うことも有効です。魚の活性が低い時は低いなりに釣り方を変えることが釣果UPの秘訣です。そのためには、今の「潮」を意識するということが重要になります。

今まであまり潮を気にしていなかったという方は今度の釣行では潮の動きをチェックしながら釣りをしてみてください。